【シンザン記念予想】新春京都の歴史ある3歳重賞 あの馬の秘めたる素質開花に期待
長い道のりでクラシックを制するのは…
至宝シンザン(5冠馬)の偉業を伝える「シンザン記念」の歴史は古く、今年58回目。だが、1月の1600mのため、長い間その勝ち馬が(牡牝ともに)クラシックを勝つことはなかった。
シンザンは「平凡な勝ち馬を歓迎していなかったのだ」と言われた。シンザンが1996年に35歳で他界してしばらくのち、2002年の勝ち馬タニノギムレットが初めて日本ダービーを制するまで、ずっとクラシックを勝つことはなかった。
そのタニノギムレットは、ウオッカ(GI格7勝)の父となった。続いてクラシックを勝ったのは2012年の3冠牝馬ジェンティルドンナ(GI・7勝)。そして2018年の3冠牝馬アーモンドアイ(GI・9勝)だけにとどまっている。
現在、クラシックを展望する馬のスケジュールは大きく変化し、シンザン記念の勝ち馬からもっとクラシック勝ち馬が出現して不思議はないが、1月のマイル戦でもあり、ハードルを下げて検討したい。
ノーブルロジャー(父パレスマリス)の新馬戦は、シンザン【15-4-0-0】にレコード勝ちが一度もなかったのと同じように、平凡な勝ち時計。だが、最後の2ハロンを「10秒7-11秒1」でまとめ、上がり3ハロン33秒3の完勝だった。今年はフルゲートの18頭立て。素質馬が多いが、この中間のノーブルロジャーの動きは光っている。
父パレスマリスは、朝日杯FSを快勝して3戦3勝となったジャンタルマンタルを送って、今春から日本での種牡馬入りに強烈なアピールを展開してみせた。ノーブルロジャーにも見劣らない資質が秘められている可能性がある。
シンザン(1961年生まれ)は遠い昔の、今では伝説の名馬となったが、2013年の米ベルモントS(ダ12F)を制してG1馬の仲間入りをしたパレスマリスの4代父レイズアネイティヴも、シンザンと同じ1961年生まれで【4-0-0-0】。のちのアメリカ競馬に大きく貢献した大種牡馬だった。