【東京新聞杯予想】過去10年で3着内率約50% 著しい活躍見せる牝馬に要注意
今年は過去最多タイの牝馬が出走
1984年から距離1600mになった東京新聞杯は、それ以降2013年までの30年間、牝馬は【1-2-4-49】。勝ち馬は1頭だけ。めったに好走できなかった。ところが、2014年からの最近10年は【4-4-2-11】。連対率は約38%。3着以内率は約48%にも達している。
理由は複雑だが、寒い時期の牝馬の出走に臨む調整技術の進歩に加え、近年は「強い牝馬」の時代になったことが大きい。また、4歳以上の古馬牝馬も出走できる東京芝1600mの重賞は、牝馬のエース級には5月のヴィクトリアマイルまでないことも関係する。
「夏の牝馬」の格言は生きているが、それは冬の東京新聞杯には当てはまらない。今年は1600mになった1984年以降、牝馬が最多タイの「6頭」も出走する。近年の流れを見るならとても軽視はできない。
中でも注目は4歳馬マスクトディーヴァ(父ルーラーシップ)。秋華賞でリバティアイランドを1馬身差に追い詰めたのは、必勝を期した勝ち馬が早めに動いた結果。だから、必ずしも接戦に持ち込んだともいえないが、スピード能力、切れ味全開となった二走前のローズSの内容はすごい。
高速の馬場が味方したとはいえ、1800m「1分43秒0」は破格のJRAレコード。中団追走から、高速馬場を意識して早めにスパート、先頭に立った残り1ハロン(1600m通過地点)は1分31秒2だった。当時はまだ4戦目。さらに休養明けで伏兵7番人気だったが、あの内容はたまたまではない。だから、リバティアイランドに接近できたのだともいえる。東京は初めてでも、左回りは経験済み。初のマイル戦はスピード能力十分なだけに心配ないはずだ。
今年も1分31秒8で押し切った昨年の再現がありそうなウインカーネリアン、崩れない実力馬ジャスティンカフェは軽視できないが、残る牝馬5頭のうち「ウンブライル、アヴェラーレ、ルージュリナージュ」は特に要注意だ。穴馬には動き絶好のサクラトゥジュールを加えたい。