昔からクラシックの最重要ステップとされる弥生賞だが、近年は本番までのローテーションが多様化。23年の勝ち馬タスティエーラは日本ダービーに勝ち皐月賞と菊花賞で2着。22年の勝ち馬アスクビクターモアと21年の勝ち馬タイトルホルダーは菊花賞に勝ち、20年の勝ち馬サトノフラッグは菊花賞3着。19年の勝ち馬メイショウテンゲンはダイヤモンドS2着。最近は後に長距離で開花するような資質の馬がよく勝っているが、少頭数でスローになることが多いのも一因かも。弥生賞といえばディープインパクト産駒が強くハーツクライ産駒が2着3着というイメージだったが、この両巨頭の産駒がいない今年はさて。(解説:望田潤)
シュバルツクーゲル ゼーゲンやシュヴァルツリーゼの下で、バイエルン大賞典(独G1・芝2400m)勝ちザイスモスの甥。母ソベラニアは独オークス(独G1・芝2200m)2着。シーザムーンやザムームなども出る有力ドイツ牝系だ。母父モンズンはドイツの名種牡馬でソウルスターリングなどの母父。見るからに母方の重厚さが強いキズナ牡駒で、東京スポーツ杯2歳Sは平均ペースで先行ししぶとく粘った。その後は成長をうながし放牧へ。日本ダービーより菊花賞が楽しみな素材で、その片鱗を見せるか。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎
シンエンペラー 仏ダービーと凱旋門賞を制したソットサスの全弟で、BCフィリー&メアターフのシスターチャーリーの半弟。母スターレットシスターはミスワキ3×3をもつ名繁殖。父シユーニはヌレイエフ直系の名種牡馬で、