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【高松宮記念・日経賞・毎日杯・マーチS予想】「厩舎の狙える追い切りパターン」でGIも攻略! 有力馬の調教内容は?

  • 2024年03月20日(水) 18時00分

通称「VSOP」(非常に優良な追い切りパターン)に当て嵌まるのは?


 先週の当欄で書いたように、先週のウマい馬券では「厩舎の狙える追い切りパターン」に重きを置いた予想の組み立てを心掛けました。重賞ではファルコンSで藤原英昭厩舎の狙える追い切りに該当していたダノンマッキンリーが1着。対抗の印しか打てず、予想的中とはなりませんでしたが、◎ナムラアトムが3着なら狙える追い切り該当馬の馬券圏内独占でした(泣)。

 ただ、3月17日の中京1Rでは吉村圭司厩舎の狙える追い切りパターンに該当したサトノアイオライトに◎を打って、単勝57.7倍が的中しました。やっぱり頼りにしたい予想ウェポン。高松宮記念でも重視するつもりですが、ナムラクレアの長谷川浩大厩舎、トウシンマカオの高柳瑞樹厩舎、ルガルの杉山晴紀厩舎。netkeibaの予想オッズで上位に推されている馬たちの狙える追い切りパターンはすでに紹介済み。これに高松宮記念の調教適性とどう絡めて本命を決めていくか、結論はウマい馬券で出します。

「厩舎の狙える追い切りパターン」。この呼び名が長いので名称を変えて『非常に優良な追い切りパターン(Very・Superior・Oikiri・Pattern)』とします。表記としては「VSOP」としますので、どうぞよろしくお願い致します。

【日経賞/ボッケリーニ】

 昨年の日経賞が2着。その後の鳴尾記念を勝ち、宝塚記念で崩れた後は重賞で3戦続けて2着。前走はCWでの併せ馬が遅れていたことで、決して調子が良くないのだろうと判断しましたが、2着という結果から振り返ると併せ馬の内容は気にすることもなかったかも知れません。

 昨年は2週前追い切り、1週前追い切りがCWで併せ遅れ。今年は2週前が遅れで1週前は単走。ちょっとパターンは違いますが、調教量は豊富ですし、併せ馬の項目さえ気にすることがなければ大丈夫。時計面でも速い数字が出ていますし、調教内容から凡走を示唆するものはないと思います。

調教Gメン研究所

パターンは違うが、調教量は豊富なボッケリーニ(3月19日撮影)


【毎日杯/ノーブルロジャー】

 デビューから2連勝中。前走は1月8日、月曜日のレースということもあって、年末年始を挟んだ変則的な調整。それでも本命にできた理由は吉岡辰弥厩舎の「レース前週土曜日に4F51.9秒か併せ馬を先着」というVSOPに該当していたから。ちなみにデビュー戦も前走も併せ先着(前走の追い切りは変則日程で日曜日)でした。

 今回は通常日程ということもあって、3月16日の土曜日に強い負荷の追い切り。これが4F51.6秒の栗坂なので、時計のVSOPに該当。しかもこの時計は自己ベストを更新していますから、休み明けでも負荷としては文句なし。最終追い切りは前走と同じように4F目最速ラップの栗坂ですから、状態に関しては良好でしょう。

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デビューから2連勝中のノーブルロジャー(3月19日撮影)


【マーチS/ウェルカムニュース】

 前走から中3週ですが、遅い時計とはいえ、坂路での15-15などを含めると、非常に豊富な調教量。逆に追い切りでの併せ馬に関しては遅れることが多く、それで判断してしまうと、最終追い切りがCWで併せ遅れだった前走は評価できなくなってしまうんですよね。最終追いは併せ先着が池江泰寿厩舎のVSOPという点からだと、なかなか判断の難しい馬です。

 今回も追い切りの動きは地味で、1週前追い切りのCWでの併せ馬は遅れ。これだけでは判断できないところがありますが、やっぱり2走前に中山で7着に敗れている点。調教とは関係なくなってしまいますが、ここが気になるところではあります。

【高松宮記念/ナムラクレア】

 前走は4ヵ月ぶりの休み明け。追い切りの本数は坂路とCWを併用していたものの、6本ですから、決して多くはありませんでした。1週前追い切りのCWでの併せ馬が遅れていたのもそういう理由があったかなと思いましたが、今回のCWでの1週前追いも併せ遅れ。

 ちなみに昨年の高松宮記念2着時の1週前追い切りはCWで併せ先着。実はこの内容が長谷川浩大厩舎のVSOPに該当していたので、好走したという見立てです。そういった意味では今年は昨年と違う評価を下さないといけないのですが、追い切りの本数が前走よりも増えているところは素直に評価すべきでしょう。ただ、最終追い切りがCW。これまで栗東での最終追いはすべて坂路なので、これが判断を迷わせます。

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前走より追い切り本数の多いナムラクレア(3月20日撮影)


【高松宮記念/ルガル】

 連闘で橘Sを制した後、葵Sが2着。この時点でスプリンターとしての能力の高さを示していたと思いますが、芝1400mでは連対できなかった2戦の後に京阪杯で2着。もともと実績を残している京都だから結果を出したという見方もできるでしょうが、前走シルクロードSの圧勝を見ると、混沌としていたスプリント路線に新星現るといってよいレースぶりだったように思います。

 杉山晴紀厩舎のVSOPは1週前追い切り以降にCWで3F37.9秒以下をマークするか、最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップを踏むこと。近2走は4F目最速に該当して、2着1着という結果。それだけに今回の最終追いが栗坂で4F目最速ラップは好走パターン継続といってよいでしょう。しかも4F51.1秒。最終追いの中では過去11戦と比較して最も速い4F時計、GI挑戦にはこれ以上ない仕上げだと思います。

調教Gメン研究所

GI挑戦へ好走の追い切りを見せたルガル(3月19日撮影)


◆次走要注意

・3/17 阪神大賞典【ゴールデンスナップ】(8人/5着)

 前半がずっと緩いペースで残り1000mがずっと11秒台のラップ。そこで外を回りながら追い上げてきた脚は、やっぱり重賞で通用するものだと感じました。雨に関しては「みんな得意と思っているみたいだけど良くない」と苦笑いの田中克典調教師。良馬場で2400m以上の距離ならどこかで重賞を勝つはずです。

[メモ登録用コメント] [芝2400m以上]良馬場で1週前、最終ともに併せ追走なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<中京芝1200m>
◎1週前以降の坂路馬場追い切りで4F目最速ラップ(※4F60秒以下)
○最終追い切りが坂路馬場で3F目以降12.9秒以下
○最終追い切りがトラック馬場で4F52.5秒以下

 昨年の高松宮記念は◎○(坂)に該当した馬が1着から3着。もちろん◎○(坂)という調教適性に該当した馬は8頭と多めでしたが、3連複8万超という配当。組み合わせ次第では点数が増えても、という調教適性ではあります。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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