23年はリバティアイランド(通過順15-16)が勝ってコナコースト(通過順2-2)が2着。22年はスターズオンアース(10-9)が勝ってウォーターナビレラ(2-2)が2着。21年はソダシ(3-3)が勝ってサトノレイナス(15-16)が2着。20年はデアリングタクト(13-12)が勝ってレシステンシア(2-2)が2着。19年はグランアレグリア(3-1)が勝ってシゲルピンクダイヤ(15-12)が2着。18年はアーモンドアイ(15-16)が勝ってラッキーライラック(3-3)が2着。
行くか追い込むか、極端に乗ったほうがハマりやすいのが桜花賞で、3歳牝馬が阪神外マイルで天賦のスピードを最大限に爆発させるにはこの二択になるということ。またこの近6年の勝ち馬に共通するのは、チューリップ賞、フィリーズレビュー、アネモネSといったいわゆるトライアルを使っていない点。2月のクイーンCやエルフィンS、1月のシンザン記念、12月の阪神JFからの直行なのだ。血統的にみると、グランアレグリア以外の5頭はキングカメハメハを父父か母父にもっている。(解説:望田潤)
アスコリピチェーノ アスコルターレの半妹で、母アスコルティはJRA2勝(芝1200〜1400)。母母リッスンはフィリーズマイル(英G1・芝8F)勝ち馬で、タッチングスピーチやサトノルークスやミスタージーティーの母でキングスレインの母母。母系にサドラーズウェルズが入るダイワメジャー産駒といえばアドマイヤマーズにレシステンシア。この母方の重厚さも強く、阪神は合うし距離はもっと延びてもよさそう。ダイワメジャー産駒だし、阪神JFよりはもう少し前で受けたほうがいいのでは。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎
イフェイオン コスタボニータ、ハーバーコマンド、レッドフィオナの姪で、母イチオクノホシは阪神牝馬S2着。牝祖シュペールヴィトはエクリプス賞(仏G3・芝1300m)3着。父エピファネイアはエフフォーリアやデアリングタクトなどを出し成功。エピファネイア×ゼンノロブロイはシーズンズギフトやヴェローナシチーなどと同じでよく走る。斬れのあるフランス牝系でナスキロ血脈をクロスし、しなやかで雄大な走りは大箱向き。ここはむしろスローのほうが斬れそう。
距離◎ スピード○ 底力○ コース◎
エトヴプレ 母ナフードはファルマスS(英G1・芝8F)勝ち馬で、近親にエドゥヴィル賞(仏G3・芝2400m)のノットジャストスウィングなど。母父クロドヴィルはデインヒル産駒の仏2000ギニー馬。父トゥーダーンホットはドバウィ産駒の一流マイラーで初年度産駒が走っている。母系に気難しいオリオールのクロスがあり、フィリーズレビューは前傾ラップでスイスイ逃げ切り。逃げると底力を発揮する大駆けタイプだ。マイルでももう少しジワッと行ければ踏ん張れそうだが…。
距離○ スピード◎ 底力◎ コース◎
キャットファイト ロケットやインフェルノの姪。牝祖エターナルレーヴはメイトロンS(愛G3・芝8F)勝ち馬で、子孫にサンチャリオットS(英G1・芝8F)のサフロンビーチなどが出る。父ディスクリートキャットはシガーマイルH(米G1・ダ8F)勝ち馬でオオバンブルマイやエアハリファなどの父。ディスクリートキャット×パイロはコンバスチョンと同じでよく走る。アネモネSは荒れたインピッタリを回って直線先頭で押し切り。非サンデーで斬れ勝負では譲るのでここも前々で。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○
クイーンズウォーク グレナディアガーズの半妹。母ウェイヴェルアベニューはBCフィリー&メアスプリント(米G1・ダ7F)勝ち馬でミスタープロスペクター4×4・5。父キズナはダービー馬でディープ系種牡馬としては最も成功。アカイイトなど牝駒がよく走ることで知られるが、本馬はソングラインを大型でパワー寄りに振ったようなマイラーで、完成度が高く現時点での弱点が少ない。クイーンCで後ろから差し切ったのも桜花賞を見据えるなら好感。上位争いは間違いない。
距離◎ スピード○ 底力○ コース◎