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【ニュージーランドT・阪神牝馬S・桜花賞予想】先週はVSOPで三連複的中! 今週末重賞出走馬の調教内容をチェック

  • 2024年04月03日(水) 18時00分

「将来性高い調教適性」を重視


 先週の大阪杯。須貝尚介厩舎のVSOPに該当した◎ステラヴェローチェは4着。スタート直後の先行争いを考えると、逃げなかったことは正解だと思いますし、向正面で動きがあった時に動かなかったことも正解だというのが個人的な見解。だからこそ、最後の直線であの脚を使えたと思います。もちろん、VSOPで最高の状態に仕上がっていたということが原動力であるのは間違いないでしょう。

 VSOPは厩舎によって、2種類、3種類ありますが、須貝尚介厩舎のもうひとつのVSOPに該当していたのが、3月31日のアリエスSを勝ったドライゼ。調教適性と久保田貴士厩舎のVSOPに該当していたリバートゥルーに◎を打っていましたが、ドライゼはVSOPがなければ無印でした。これがあったからこそ、3連複2480.6倍を的中することができました、もちろん、2着の16番人気フォレストキャットが坂路のダブル最速に該当していたからこその高配当ではありましたけどね。

 というわけで、いろんな調教適性を組み合わせて予想を構成しています。今週の桜花賞では、3歳戦なので「将来性高い調教適性」を重視する可能性もありますが、GIを含めた今週のウマい馬券にもご期待ください。

【ニュージーランドT/キャプテンシー】

 前走ジュニアCは中3週で中山への輸送があるにもかかわらず、追い切り本数は多くて、1週前追い切りがCW、最終追い切りが坂路というパターン。決して速い時計ではありませんでしたが、丁寧な併用系統の仕上げが1着という結果になったと思います。

 そういった意味で今回は休み明けがひとつのポイント。ただ、今回は2週前追い切りもCWでの負荷をかけて、1週前追い切りはCW。いずれも併せ馬でしたが、しっかりと動くことができています。この馬自身の力は発揮できそうですから、あとは他の馬との力関係ということになりそうです。

【阪神牝馬S/マスクトディーヴァ】

 休み明けのローズSで超絶のパフォーマンスを発揮しましたが、この時が坂路中心の追い切りながら、1週前追い切りはCWというパターン。これに関しては、秋華賞でも継続されていて、その6F時計は決して速くありませんが、併せ馬は課されていました。

 そういった意味では今回も坂路中心、1週前追い切りはCW、そこでは併せ馬を消化して、6F時計も速すぎない。パターンとしてはほぼ同じで、見た目の状態に関してもすごく順調に見えます。ここは出走頭数を考えても、自分の競馬に徹して差し切ることができるかどうかという競馬になりそうですが、状態面からは可能だと思います。

調教Gメン研究所

状態面からは順調に見えるマスクトディーヴァ(4月2日撮影)


【桜花賞/アスコリピチェーノ】

 美浦所属馬ですが、阪神JFの時と同じように栗東に滞在して、じっくりと調整。当時はレースの約3週前から栗東で追い切りを開始しましたが、今回も全く同じ。週中にCWで追い切って、併せ馬を消化するという内容も同じです。

 前走時、栗東に滞在するのが初めてなのに、週末追い切りの坂路で4F54秒台で2F25秒台をマークするのはポテンシャルが高いからだろうと思っていましたが、GIを勝った結果を見ると、その通りでした。栗東に滞在してGIを勝つ美浦所属馬は坂路の時計の出方がひとつポイントになると思っているので、今回もそこを前走と同じ時計で動けたことも評価したいところです。

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前走と同じ時計で動けたアスコリピチェーノ(4月3日撮影)


【桜花賞/クイーンズウォーク】

 新馬、未勝利は追い切りのほとんどが併せ馬を行っています。それがクイーンCでは併せ馬の回数が減りました。これは東京競馬場への輸送も考慮してのものかと思いましたが、今回の追い切り内容が新馬や未勝利と同じく、併せ馬の回数が多いことを考えると、当日輸送ならこの形ということでしょう。

 最終追い切りも新馬と未勝利同様、CWで併せ馬。川田将雅騎手が跨り、道中はゆったりと進めましたが、最後の直線は11.7秒から11.2秒。併せ馬に先着することはありませんでしたが、ゴール前の手応えに余裕はありました。この先も見据えた上での調教内容だと思いますが、ポテンシャルの高さを感じる動きだったことは間違いありません。

調教Gメン研究所

ポテンシャルの高さを感じるクイーンズウォーク(4月3日撮影)


【桜花賞/ステレンボッシュ】

 阪神JFに引き続いての栗東滞在。前走は中2週での滞在でしたが、今回は休み明けということもあって、3週間前から滞在しています。坂路での追い切りは1本のみになりますが、CWでの追い切りはきっちり本数をこなしています。

 古馬3勝クラスを追走する併せ馬でしたが、先週の併せ馬の動き、道中の雰囲気から今週も先着するかなあという感じでしたが、ゴール前は追い抜く感じはなく同入。ファーストインプレッションは少し物足りなさを感じましたが、時計は11.7秒から11.7秒。切れる脚ではなく、長く脚を使ったと思えば、これでよいのでしょう。なによりしっかりと負荷をかけることができている点が評価できます。

調教Gメン研究所

しっかりと負荷をかけることができたステレンボッシュ(4月2日撮影)


◆次走要注意

・3/30 アザレア賞【インザモーメント】(1人/1着)

 初めての芝2400mでしたが、道中、行きたがっているようにも見えましたが、終わってみれば、2着に0.5秒差をつける圧勝。ゴール前も楽々と抜け出していますから、この距離であのレース内容はこれからの活躍が楽しみ。次走は重賞が予定されているようですし、遅かれ早かれ、大舞台で結果を出すと思います。

[メモ登録用コメント] [芝中長距離]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝1600m>
◎最終追い切り坂路馬場4F目最速ラップ
◎最終追い切りW馬場ラスト2F11.9秒以下
○追い切り本数標準以上の併用系統の調教タイプ

 1回開催が終了した時点で該当馬が多い○は予想印の対象から外しました。それでも六甲Sは◎W◎坂◎坂で3連複は1375.6倍。上のクラスになればなるほど、◎は重要な調教適性になるという結果は出ています。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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