「僕が調教師になったら…」厩舎によって違う調教方法

──土曜日のグレアミラージュは、いい脚を見せましたね(阪神8R・4歳上1勝クラス・ダ1200m・14番人気7着)。

小牧　いやぁ、熱かったねぇ。もうちょっとやった。あそこで抜けたら3着はあったな。

──直線だけの競馬とはいえ、上がりはメンバー中ダントツの最速でした(レースの上がり36.7に対し、グレアミラージュは35.5)。

小牧　そうやったね。久しぶりにあれだけいい脚を使ったし、よう頑張った。ある程度スタートも出たし、なんせ今回は1200mで折り合いがついた。それが一番や。

──道中はいつも苦労されてますからねぇ。

小牧　道中の走りも今回はよかった。1400mだとちょっと噛むし、噛んでタメたら外に張る。今回はそれがなかったから。でも、勝つのであれば、やっぱり1400mやね。難しいところやけど、1400mで流れが速くなったときが一番勝つチャンスがあると思う。

──流れひとつですね。帰厩したヤルキゲンキフトシは順調ですか？

小牧　順調にきてるよ。今日も調教に乗ったけど、いい動きやった。動きもいいし、乗り味もいいし、乗った感触では走ってくれなおかしい馬やねんけどね。まぁまだ未勝利戦はあるから、なんとかひとつ勝ちたいね。

──さて、先々週に続き、今週も木曜日は園田へ。

小牧　うん。畑端厩舎のブリリアントスピカで行かせてもらうんやけど、それ以外にも7鞍、合計8鞍乗るよ。

──8鞍！ すごい！

小牧　先々週に6鞍乗って、まだまだやれることがわかったから、もうちょっと乗ってみるわ。そのためには痩せておかなアカンね。54キロも何頭か入っているから…。

──54キロは去年の7月以来ですね。

小牧　そうやねん。だから今日も調教のあとに、一生懸命ロードバイクを漕いできたところやわ。とにかくスタミナが切れんようにせんとね。そういえばね、木曜日のレースが終わったあとに、新聞社の人たちを集めて会見をしようと思っていて…。

──会見？　なにを発表するんですか？

小牧　それは11日のお楽しみですわ。あ、引退とかじゃないよ。そういう話じゃないから安心して(笑)。まぁ大した話じゃないよ。だいたいが僕は大げさやから(笑)。まぁ喜んでもらえる内容やと思うので、楽しみにしておいてください。

──めっちゃ気になるんですけど…。では、最後に質問をひとつ。「厩舎による調教方法の違いはなかなかファンには見えづらく、時計を出すか出さないかくらいしかわかりません。いろんな厩舎で調教に乗ってきて、具体的にどういう違いがあるんですか？」。

小牧　時計を出すか出さないかは、調教師の方針やろうね。少し前に解散した浅見秀一厩舎とかは、時計にならないところをじっくりやる調教スタイルで走る馬をたくさん出したしね。今はやっぱりね、上村厩舎の調教が目立つ。

──上村厩舎といえば、開業6年目にして先の大阪杯を勝利(べラジオオペラ)。勝ち星も含め、躍進著しい厩舎ですね。

小牧　すごく工夫して乗ってますよ。今はコースもたくさんあるから、そういった施設を存分に生かして、その馬に合ったことをいろいろやってる。長めに乗ったり、いろいろなコースを使ったりして、ほかの厩舎とは違うことをやっているのがよくわかるよ。仕事的にはしんどいやろうけどね。


──目立つということは、そこまでやっている厩舎は少ないということ？

小牧　少ないね。やっぱり、その馬に応じて臨機応変にメニューを組む厩舎がいいんじゃないかな。団体で同じことばかりやっていても、しょうがないし。今は栗東も美浦もコースがたくさんあるからね。僕も調教師になったら、いろいろと工夫をして、馬の個性に合わせた調教をやっていきたいと思うわ。

──調教師になったら……えっ⁉

小牧　嘘、嘘(笑)。

──ビックリした…。木曜日の発表はそれか！ と思ってしまった。

小牧　違います。冗談です(笑)。今週の木曜日もたくさん乗る予定なので、お時間のある方はぜひ園田競馬場に応援にきてください。