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【皐月賞予想】ヒモ抜けが怖い大混戦 前走から分析する各馬の取捨選択

  • 2024年04月12日(金) 18時00分

2歳GI覇者以外に注目すべき馬は


 今年の皐月賞は大混戦で、人気すら読めない。的中さえすればある程度配当が望めるが、どこまで押さえてもヒモ抜けが怖いレースでもある。

 話題のひとつが牝馬レガレイラの参戦。皐月賞で牝馬というとファンディーナを思い出すが、こちらは牡馬相手にGIを勝ってきているので性別は気にしなくてもいいだろう。少し上がりがかかったほうがよいと思うので、馬としては皐月賞向きとも言える。

 もう1頭の2歳GI馬ジャンタルマンタルは共同通信杯2着を経ての参戦。共同通信杯は最後11.4-10.9-10.8と加速して終わる特殊なラップとなっていた。勝ったジャスティンミラノは新馬戦も超スローだったので、皐月賞がガラっとテイストの違う競馬になったときに対応できるかがポイント。

 ジャンタルマンタルは折り合いの問題を別とすれば、本来距離そのものは問題ないはず。父も母も10ハロン超の重賞勝ち馬だ(父はダートだが)。もともと一瞬の脚で勝負するタイプではないし、前半が流れて折り合いがつきやすくなればチャンスが巡ってくる。

 弥生賞は最近勝ち馬を出していないのだが、今年の1、2着は面白そう。2着だったシンエンペラーは、地力だけなら世代トップクラス。エンジンのかかりが遅いので勝負どころで他の有力馬に先手を打たれがちだが、進路がなくならずにどんどん脚を伸ばす形になれば勝ち負けに絡める。弥生賞馬コスモキュランダは捲りだったし実力を疑問視されている面があるかもしれないが、上がり最速や2位を取らずに勝ってくるのは皐月賞においては良いパターン。人気が伸びないなら狙いたいし、弥生賞3着のシリウスコルトも最後の△あたりに検討してみる価値があると思う。

 あとの馬たちは扱いが難しい。メイショウタバルの毎日杯はトラックバイアスが作用したぶん今回狙いづらい面がある。それよりは京成杯の1、2着馬に注目したい。2着だったアーバンシックのほうが人気になりそうだが、個人的にはダノンデサイルのほうを評価している。セール当時からかなり大物感のあった馬だし、人気薄の一発ということで狙えるジョッキーでもある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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