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▲記者会見を行った小牧太騎手(撮影:大薮喬介)
4月11日、エキストラ騎乗も含め、園田で8鞍に騎乗した小牧騎手。最終レース終了後、記者のみなさんを集めての記者会見が開かれました。
「もう決めました」と語ったのは、古巣の園田で第三のジョッキー人生を送るべく、もう一度、地方競馬の騎手免許試験にチャレンジすること。今週の『太論』では、その決意の会見の全容をお届けします。
(取材・文=不破由妃子)
目標の60歳まで騎手を続けて園田でムチを置きたい
※質疑応答に先立ち、まずは小牧騎手から記者会見の趣旨が説明されました。
小牧 地方競馬の免許をもう一度取って、園田にね、所属しようかなと。また新たな挑戦をするために、すでに願書を出しました。もう決めました。
園田でずっと乗っていて、何度もリーディングを獲っている僕なら簡単に戻れると思っている方もいるかもしれないけど、そういうわけにはいかないんですわ。(NARとJRAでは)免許が全然違うので、改めて地方競馬の免許を取らなければいけない。
一次試験、二次試験とちゃんと受験をしなければならないということで、その願書を出したんです。一次試験の(過去の)問題を見てみたら、かなり難しいですわ。今、勉強しているところなんですけど、もっと勉強しなければ落ちる可能性も十分にあります。
すでにJRAにも報告させてもらって、JRAの免許を持ちながら試験を受けられるということなので、もし落ちたとしても、今まで通りJRAでジョッキーをやれるということなんですけど、年齢が年齢ですから、僕にはもう時間がない。60歳まで乗ることが目標なので、(目標を達成して)この園田でムチを置くことができればいいなと思っています。
JRAでもね、自分はまだまだ乗れると思って、ここ4、5年は試行錯誤を続けてきたんですけど、やっぱり乗り馬が集まらなくてね。ジョッキーは、乗らんことには結果が出ない。もちろん、1頭1頭一生懸命に乗っているんですけどね。
自分だけはまだまだ乗れると思っているんですけど、なかなか難しい状況なので、今回、園田に移る決心をした次第です。こっちにきたら、ありがたいことに、まだ乗せてくれる方がたくさんいますし。
今までは、交流レースで園田にきても、あえてJRA以外の馬には乗らないようにしていました。よそからきて、一生懸命攻め馬をしているジョッキーの子たちの乗り馬を取るのは悪いなと思ってね。でも、先々週(3月28日)、自分の体を試すというか、どれだけ乗れるかなと思いながら、6頭に乗って。今日(4月11日)は8頭。全然大丈夫だったので、まだまだいけるなと改めて思いました。
とりあえずは、(5月の)一次試験ですね。猛勉強せな受からんと思うので、ナメてかかることなく一生懸命勉強して、第三のジョッキー生活をここで送りたいです。
※以下、質疑応答
Q.具体的にいつ決断されたんですか?
小牧 もう去年くらいから。引退しようかなとも思っていたんですけど、いろいろ考えるうちにやっと道が開けたというか、迷っていたことがやっとわかったっていうかね。
それまでは、(引退したら)なにしようかな、飲食店でもやろうかなとか考えていたんやけど、やっとね、僕は騎手が好きなんだということがわかって。それやったら、園田でまた3年でも4年でも乗ってみようかなって、なんか閃きましたね。
Q.ご家族の反応は?
小牧 「まだ乗るの?」っていう感じやけど(笑)。まぁ自分のやりたいことをやっていこうかなと。昔からそうやからね。今も昔も好きなことしてるし。
Q.園田では、弟の毅さんが調教師をされていますが、毅さんの反応は?
小牧 いや、わからないです。(この会場の)後ろにいるので直接聞いてみてください(笑)。
Q.2週間前に6鞍騎乗された際には重賞を含めて2勝して、今日も8鞍乗って6回馬券に絡んだ。まだまだ自分はやれるんだという新たな思いは?
小牧 新たにというか、自分ではずっとまだまだやれるんだと思っていたんですけど、ここ5年ですかね、騎乗機会が減ってきていたので。ずっと乗せてくれていた調教師さんが引退したりなど、そういうことが続いて、世代が代わって。騎乗依頼がなくなったというのが、(今回の決断の理由として)大きいですね。
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▲「第三のジョッキー生活をここ(園田)で送りたい」(撮影:大薮喬介)
(文中敬称略)