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【マイラーズC・フローラS・福島牝馬S予想】今週から東京・京都開催がスタート 混戦のレースを調教から分析

  • 2024年04月17日(水) 18時00分

動き自体は活発なセリフォス


 今週から東京、京都の開催がスタート。昨年のこの時期はリニューアルした1回京都だったので、その調教適性については頭を悩ませていました。しかし、今年に関しては、すでに昨年の春開催のデータがあるので、それを参考にした調教適性マニュアルを作成しています。もちろん、マイラーズCもこれに則った形で予想しますが、さすがに重賞ですから、その調教適性にひと工夫が必要になりそう。それはウマい馬券にて。

 フローラSは昨年がゴールデンハインドに◎を打って、ウマい馬券は的中。もちろん、今年も同じ手法で予想を進めて、2年続けての的中としておきたいところです。

【福島牝馬S/コスタボニータ】

 近3走、すべて1週前追い切りは坂路でしたが、今回に関しては、CWでの併せ馬。府中牝馬S8着時が1週前CWだったので、好走パターンというわけではありませんが、今回の動きという意味で評価すれば、素晴らしい先着だったと思います。

 そして、最終追い切りは坂路で4F目12.2秒の最速ラップ。福島芝1800mという条件を考えれば、1週前のCWがマイナスになるとは思えませんし、最終追いできれいな加速ラップを踏んでいるという意味でも評価を下げる理由はありません。

【福島牝馬S/ライトクオンタム】

 前走小倉日経OPは少頭数、メンバーが手薄だったこともありますが、復調を感じさせる3着。少しレース間隔があきましたが、前走が過去最低体重だったことを思えば、馬体を戻すためには間隔をあけることがプラスになるはずです。

 ただ、追い切り本数はCW2本、そして、16日の火曜日に坂路で4F51.0秒の1本で合計3本。時計的な負荷は十分なのですが、やっぱり本数は少なすぎるかなという感じ。これで馬体が増えていればよいのですが、前走とさほど変わらないようであれば、中身について少し疑問が残る調教内容といってよいでしょう。

調教Gメン研究所

少し疑問が残る調教内容だったライトクオンタム(4月16日撮影)


【フローラS/ラヴァンダ】

 1週前追い切りがCWはこぶし賞3着時と同じ。この時は古馬2勝クラスを追走して、内を回って、ラスト1Fが11.8秒でしたが、今回は同じレースに出走予定のエルフストラックを追走して外を回って、ラスト1Fが11.0秒。前走も本命にしたように、その素質の高さが追い切りで明確な馬です。

 最終追い切りは坂路。4F50.8秒、2F23.8秒。ラストは12.1秒でしたが、17日の栗東坂路で2F23.9秒以下をマークした馬のうち、1F目が14秒を切ったのはこの馬だけ。だから全体時計も速く、それでいて、終いもしっかりしているというわけです。これだけのスピード馬なら開幕週の馬場は絶好でしょう。

【マイラーズC/セリフォス】

 1週前追い切りはCWで単走。これは昨年のマイルCS、休み明けの時と同じパターンになります。ちなみにドバイターフ以来だった安田記念の休み明けはCWで併せ馬を課していました。2022年の富士S、休み明けの時も1週前追い切りはCWで併せ馬を課していたので、そこについてはどう判断すべきか悩んでいました。

 ただ、今回の最終追い切りは昨年のマイルCSのCWではなく坂路。1週前CW、最終坂路は富士Sと同じパターンになるので、そういった意味では順調だという評価でよいのかもしれません。4F目が最速になるラップを踏むことができなかった点については、また少し悩ましいところでもありますが、動き自体は活発です。

調教Gメン研究所

動き自体は活発なセリフォス(4月17日撮影)


【マイラーズC/ソウルラッシュ】

 昨年のマイラーズCはマイルCS以来でしたが、栗東でしっかりと乗り込んでの調整。活発な動きを見せていましたが、それは今年も同様。特に1週前追い切りのCWでの併せ馬は素晴らしかったと思います。

 最終追い切りに関しては、昨年も一昨年もCWでしたが、それは今年も同じ。古馬3勝クラスを追走して先着しましたが、ラストは10.9秒。3Fは36.4秒をマークしましたし、年齢は重ねているものの、追い切りの内容は過去2回と比べて遜色ないというか、それ以上といってもよいかもしれません。

調教Gメン研究所

過去よりもいい追い切りを消化したソウルラッシュ(4月17日撮影)


◆次走要注意

・4/14 皐月賞【シリウスコルト】(13人/14着)

 ハイペースを2番手から追走して、最後は惨敗。このレースに関しては、結果よりもこのペースで先行できたことが大きな経験になったと思います。今後、コーナー4つの右回りで走る機会が出てきた時に今回の敗戦が糧になると思います。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切りが美Wで3頭併せなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<京都芝1600m>
◎最終追い切り坂路馬場4F目最速ラップ
◎最終追い切りトラックW馬場2F23.9秒以下
○追い切り本数標準以上併用系統

 馬場状態、時計の出方で◎の坂路なのかトラックWなのかが分かれてくるような感じ。ただ、坂路で2F時計が速い4F目最速ラップになると、調教適性の威力が増す形になるので、重賞クラスになってくるとこれが最重要になるかもしれません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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