データが裏付ける内枠有利の傾向
昨年、3年ぶりに京都競馬場に天皇賞(春)が帰ってきた。そして、勝ったのはジャスティンパレス。1枠1番の勝利に「そうだ、このレースは内枠が強いのだった」と思い出した方も多かったのではないだろうか。
天皇賞春の1枠といえば2012年の天皇賞(春)も思い出される。単勝159.6倍での勝利だった。
京都で行われた過去30回の天皇賞(春)(1991年以降)の枠番別成績を調べると以下のようになる。
1枠の回収率はビートブラックの影響で跳ね上がりすぎているが、勝率は2枠以下を圧倒している。また2枠からもカレンミロティック(16年13番人気2着)、メイショウドンタク(10年16番人気3着)が出て複回収率が高くなっている。買うか切るか迷うような馬には「内枠だから」というだけで△を回す価値がある。
ここに挙げた過去30回のうち直近の10回に限定すると、複回収率は1枠から順に309%・83%・101%・114%・16%・76%・96%・37%となっている。ビートブラックを除いても1〜4枠の複回収率は102%。それに対し5〜8枠は56%。後者で馬券に絡んだのはすべて1〜8番人気で極端な穴は出ていない。
「筋金入りのステイヤー」がいない時代だからこそ、距離損をせずに効率的な競馬をする必要があるのかもしれない。京都の天皇賞(春)において内枠重視は基本的な話だが、今年も尊重していきたい。