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いよいよ4日後に迫る騎手免許試験へ向けた心境──「やることはやった。自信を持って臨みます」

  • 2024年05月07日(火) 18時01分
太論

▲古巣・園田競馬復帰へ! 試験を目前に控えた心境は…(撮影:大薮喬介)


4日後に迫った地方の騎手免許試験。今週はさすがに『太論』も休載かな…と覚悟していたのですが、「なんでよ(笑)。大丈夫やで」と快く取材を受けてくれました。

自分なりに一番集中できる勉強方法を見つけ、「やることはやった」と悠然と構えている小牧騎手。試験を目前に控えた心境を語ってくれました。

(取材・構成=不破由妃子)

「自宅から1時間半で行けるけど、前乗りして万全を」


──騎手免許試験まで1週間を切りました。最後の追い込み期間でしょうから、今週くらいは休載しても…と思っていたのですが。

小牧 なんでよ(笑)。全然大丈夫やで。あのね、そんなに根詰めてできへんよ。勉強するといっても、本当に集中できるのは1時間。1時間ずつ、何回かにわけてやってるよ。

──なるほど。合理的かも。

小牧 そうでしょ? その代わり、その1時間はちゃんと集中してやってる。そうしたら、1時間なんてアッという間や。で、時間を置いて、また1時間勉強する。僕の場合、そのほうが頭に入るね。なんせ慣れていないから、何時間も続けて勉強するのはさすがにしんどいわ。

──自分に合った勉強方法を見つけたんですね。

小牧 そうやね。順調に進められてるよ。ほら、僕はやればできる子やから。

──アハハハ!

小牧 笑い過ぎや(笑)。ちゃんと頭に入っている実感はあるし、やることはやった。自信を持って臨みますわ。試験は土曜日やけど、金曜日から前乗りして万全を期します。

──前乗り? 試験会場は園田競馬場ですよね?

小牧 うん。自宅から1時間半くらいで行けるけど、集合が朝9時と早いし、電車とかが遅れたりしたら嫌やん。だから、前日から十三に泊まって、当日も早めに現地に入って、最後の復習でもしておこうかなと思ってね。

── 十三…。行きつけの飲み屋さんがある小牧さんのホームじゃないですか。嫌な予感しかしない(苦笑)。

小牧 さすがの僕も試験の前日には飲まんよ。いつも泊まっている慣れ親しんだホテルがあるから、十三にしただけや。

──ですよね。失礼しました(笑)。ちなみに、今週の日曜日は競馬に乗るんですか?

小牧 今週は乗らない。根詰めてないとはいえ、ここ1カ月は僕なりに頑張ったからね。試験が終わったら、ちょっとだけゆっくりしますわ。来週は乗りますよ。ヤルキゲンキフトシ、グレアミラージュ、カッコヨカ、みんなで新潟に行きます。

──変わり身が期待できそうなメンバーですね。楽しみです。それでは読者からの質問を。小牧さんのチャレンジについて、たくさん質問がきています。「小牧騎手の挑戦、心から応援しています。今回の決断にあたり、誰かに相談したりしたのでしょうか? それとも、本当におひとりで決められたのですか?」。

小牧 相談ではないけど、以前から師匠の曾和先生とはそういう話をしていたというか、冗談めかして「こっちに帰ってきたらいいのに」とは言われてた。当時はまったく帰る気はなかったけどね。

──そういえば、2年前に『太論』で曾和先生と対談をしていただきましたよね。曾和先生、あのときから「帰ってきたらいいやん」とおっしゃっていたような。

小牧 そうでしょ? 「JRAでもよう乗って、GIも勝ったし、十分稼いだやろ? もう帰ってきてもいいんちゃうか」ってね。「そういう選択肢もあるな」とは思いつつ、その時点では帰ろうなんて思いもしなかった。でも、引退が視野に入ってきたとき、「もし園田に戻ることができたら、騎手を辞めんでもいいのかもしれない」とふと思って。選択肢として曾和先生の言葉が頭に残っていたのはあるけど、やっぱり最後は自分で決めた。

──続いての質問です。「園田時代からのファンなので、古巣への復帰、楽しみにしております。今回の再受験に関して、後輩の岩田康誠騎手の反応が知りたいです」。

小牧 最初に話したときは「え〜!」っていう感じやった。ビックリしたんやろうね。僕自身、少し前まで思いもつかんことやったから、そりゃあビックリするやろうな。「お前も帰ってきたらいいのに」って言うたよ(笑)。

──それに対し、岩田さんの反応は?

小牧 「いやぁ…」みたいな感じやった(笑)。まぁ僕も試験はこれからやから、戻れるかどうかわからんけど、誰にとっても選択肢が増えるのはいいことなんちゃうかな。

(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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