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【ヴィクトリアM予想】各馬の近走から分析 復活の可能性に期待する馬とは

  • 2024年05月10日(金) 18時00分

マスクトディーヴァに気になる点


 フルゲート割れとなった今年のヴィクトリアマイル。実績馬がそれなりのデキで出走するとなると、かなり有利な立場になりそうだ。

 人気はナミュールだろう。一時の不振を完全に脱し、マイルCSでのGI制覇から海外でも3・2着。昨年のこのレースでは7着だったが、当時とは状況が異なる。コースそのものは富士Sなど好走歴があるし、負けるとしたら展開的に届きようがない場合だろう。

 マスクトディーヴァは秋華賞2着、阪神牝馬S1着と実績は十分。ただこのレースは創設以来、前走1着馬が僅か1勝にとどまるのと、このコースでは東京新聞杯で人気を裏切っているという点が引っかかる。無印にできる馬ではないが、ナミュール以外の馬を軸にするならもっと踏み込んでもよいような気がする。

 ウンブライルは勝ち切れないもののレースによっては強い相手に食らいついていける馬。ただ脚質がナミュールと重なるし、同馬に先着しようと思ったら中団くらいには位置していきたいところだ。

 モリアーナもタイプ的には似たところがある。こちらはベスト距離が1600mよりやや長い可能性があり、前半が厳しい流れになって前が止まり、かつ上がりがかかったほうがよいかもしれない。速い上がりも出せる馬だが、その適性は他の有力馬も持っている。

 スタニングローズは一昨年の秋華賞馬だがその後はスランプに陥り、昨年のこのレースでも12着と大敗している。ただそのレースが0.8秒差、逃げた前走大阪杯が0.5秒差でそこまでひどい着差になっているわけではない。今回人気落ちするなら狙ってみる手はある。

 フィアスプライドはルメール騎手騎乗こそ魅力だが、中山のほうがベターかもしれないしGIレベルで勝ち負けになるのかはまだ分からない。コンクシェルにも同様のところがあるが、こちらは前に行ける馬なので展開利があれば人気以上の結果を出す可能性もある。

 個人的にはドゥアイズ、ハーパーあたりの復活があるのではと気になる。昨年のクイーンCで1・2着し当時モリアーナに先着している馬たち。最近負けたレースにはそれぞれ言い訳のきく理由がある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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