どうレースを白熱したものにするか。これまで様々な工夫がなされてきました。
最近では、全4戦の最終戦として行われた安田記念の「アジア・マイル・チャレンジ」が目新しく、香港のブリッシュラックが前走のチャンピオンズマイルに続いて安田記念も勝ち、100万米ドルのボーナスが与えられました。
国際間ではスプリントのシリーズも行われていて、去年はスプリンターズSがその最終戦として行われています。
これらは、各国の馬たちが予定されるいくつかのレースに出走して覇を競う、ただ一回の勝負でなくそのシリーズ全体の獲得ポイントでチャンピオンが決まるという面白さがあります。ワールド・ワイドな競馬の楽しさをファンに提供するとか、話題を提供するという効果が狙いですが、やはり、日本から海外のシリーズに組まれているレースへの遠征がないことには、盛り上がりません。
どう評価を得るかは、参加国、参加馬が多いことがまず第一でしょう。
その点、夏のローカルに登場した新企画、2つのサマーシリーズは、夏のチャンピオンを争うというはっきりした目標のもと、国内の短距離、中距離得意馬が集結するので、興味もふくらみ、話題も集まりそうです。
サマースプリントシリーズ全5戦の初戦となる函館スプリントSで、好成績を上げたものにはチャンピオンとしての可能性が大きくなり、第2戦、第3戦への出走意欲が強くなります。
同様に、サマー2000シリーズ全5戦のトップバッター七夕賞にも、このようなことが言えます。また、全5戦すべてに出走するのは大変ですから、どの競馬場のどのレースと、目標を絞って出るでしょうから、途中経過のポイントの行方にも関心が集まります。そして、シリーズの最大の勝負どころは…と、この夏の試みに注目しています。