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【日本ダービー予想】皐月賞馬ジャスティンミラノは逆転可能なのか

  • 2024年05月24日(金) 18時00分

条件替わりで浮上する逆転候補は


 皐月賞馬ジャスティンミラノを逆転する馬がいるのか、というのが今年の日本ダービーにおけるポイント。皐月賞がレコード決着になるような内容だっただけに、日本ダービーで求められる資質が変わってくるかどうか、ということを考えなくてはならない。

 ジャスティンミラノは持続力とスピードを要求される皐月賞を押し切った。このタイプは日本ダービーでラップに緩急ができ上がりが速くなると負けることも多いのだが、本馬については共同通信杯で超スローからの上がり勝負もこなしている。単純に能力が高いという可能性もある。

 コスモキュランダは皐月賞1、3着馬が道中ある程度の位置にいたことを考えると、9番手から差しての僅差2着は内容が濃い。2400mになることと東京替わりはそれなりのリスクだが、能力とここへきての充実度で克服してほしい。

 アーバンシックは皐月賞の上がり3位。皐月賞と日本ダービーで好走馬が入れかわるときは、皐月賞を上がり上位で負けた馬が浮上することが多い。百日草特別を見ると東京は良さそうだし、父スワーヴリチャードも皐月賞→日本ダービーでパフォーマンスを上げた馬。条件替わりで一気に勝ち負けに絡んできてもおかしくない。

 レガレイラは皐月賞の上がり最速タイ。もう少し上の着順に来て欲しかった気もするが、今回はルメール騎手に戻るし、上がりには確実な脚を使ってくる馬。内枠を引いたことも、良いほうに出れば大きなプラス材料になる。

 シンエンペラーはエンジンの掛かりが遅く器用な脚は使えないが、スケール感はある馬。小細工をせずに外を回す競馬でよいのではないか。直線どこかでブレーキを踏む形になるとそれで終わってしまうが、ずっと進路がある形で加速し続ければ勝ち負けに絡める。

 別路線組で上位人気になりそうなのがシュガークン。ただ青葉賞組はいまだ未勝利のうえ、この馬は極端に速い上がりになると厳しい。また武豊騎手の日本ダービー好走は差し・追い込みが中心。この馬の持ち脚質はそれよりやや前のような気がする。

 別路線組ではダノンエアズロックもモレイラ騎乗で人気になりそう。ただプリンシパルSから日本ダービーは本当に繋がらないルート。同組も人気薄馬の3着という形で狙うのはアリなのだが、この馬は上位人気になってしまうので扱いが難しい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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