▲ロマンチックウォリアーとC.シャム調教師(提供:HKJC)
香港馬2頭の来日が大きな話題を呼んでいる今年の安田記念。19戦14勝、うちG1・7勝とまさに怪物級の実績を誇るロマンチックウォリアーも今回、満を持して海を渡ってきました。
管理するC.シャム調教師は、直近では今年の高松宮記念にビクターザウィナーを送り込むなど、日本遠征経験も豊富。今回は普段のロマンチックウォリアーの様子や、日本馬の印象などをうかがいました。
(取材=netkeiba編集部)
香港最強馬も…にんじんが大好き!
──今回、なぜ安田記念参戦を決めたのですか?
シャム オーナーの意向が強いです。オーナー自身のビジネスで日本とつながりがあり、常に日本で馬を走らせたいと言っていました。今回は安田記念がベストオプションでした。
▲好条件の安田記念で初来日!(提供:HKJC)
──日本馬の印象は? 調教助手時代に初来日された頃と現在の印象は変わっていますか?
シャム 日本馬は世界で活躍しています。ドバイでも香港でも何度も優勝しています。そんな素晴らしい国の競馬にロマンチックウォリアーが招待されてとても光栄です。
調教助手の頃にはフェアリーキングプローン(2000年安田記念優勝)と来ましたが、その時は白井の競馬学校で検疫を行う必要があり、大変だった記憶があります。今回は東京競馬場の国際厩舎で検疫できるのでとても調整しやすいです。
──ロマンチックウォリアーは普段はどんな馬ですか? ニックネームや好きな食べ物などあれば教えてください。
シャム 厩舎スタッフには“ベイビー”と呼ばれています。にんじんが大好きです。
装鞍前に自分で必ず脚を伸ばしてストレッチするクセがあります。
▲厩舎では穏やかな表情のロマンチックウォリアー(提供:HKJC)
──クイーンエリザベス2世Cを制してすぐの来日ですが、中間の馬の様子はいかがですか?
シャム ハードなレースだったので、レース後は疲れていました。厩舎に戻ってからも慎重に状態を確認する必要がありましたが、そこからの回復は早かったです。
──海外輸送の際に気をつけていることはありますか?
シャム 日本はオーストラリアと比べると輸送時間が短いです。気候は似ていますね。今回は、帯同馬のロマンチックチャームと2頭を3人の厩舎スタッフでみています。丁寧に馬をみて状態をつくっていくことが大切です。
──ロマンチックウォリアーの誰にも負けないストロングポイントは?
シャム 気性が良くとても扱いやすいですが、レースでの闘争心は誰にも負けません!
▲今年4月28日に行われたクイーンエリザベス2世C(撮影:稲葉訓也)
──宝塚記念にも予備登録がありますが、出走の可能性は何%ですか?
シャム 選択肢の一つとして考えています。安田記念での走りとレース後の状態をみて決めることになります。
(文中敬称略)