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【エプソムC予想】差しがよく届くレース 今回上がり上位になる馬は?

  • 2024年06月04日(火) 12時00分

前走上がり順位を参考にするなら


 エプソムCというと毎年「4歳馬を狙え」の話ばかり書いているので、今年は別ネタを書く。

 重賞には前残りがききやすいレースとそうでないレースがあるが、エプソムCは後者、差しがよく届いているレースだ。

 最終的に上がり3位以内をマークした馬は過去10年で[6-5-4-19]で複勝率44.1%。回収率も単92%・複108%と高い。2020年や2017年のように、上がり1-3位がすべて無駄弾になる(後方から上がり上位をマークしたのに馬券内に届かない)こともたまにあるが、基本的には「上がり上位になりそうな馬」を考えて、ヒモには先行タイプ(通常は上がり上位にはならない)も入れていくという構えがよい。

 ただ問題は、今回誰が上がり上位になるか分からないということだ。

 もちろん前走以前に鋭い差し脚を見せた馬、上がり上位に入った馬を選ぶのがよいことはよいのだが、前走上がり順位をそのまま参考にしてはいけない。

 過去10年のエプソムCについて見ると、前走で上がり最速だった馬は[0-3-2-18]で複回収率は36%。上がり2位だった馬は[1-1-0-13]で複回収率は22%。上がり3位だった馬は[1-1-0-14]で複回収率は29%。前走上がり1-3位の合算では[2-5-2-45]で複勝率16.7%、回収率は単16%・複30%とかなり低い。前走上がり1-3位なのに前走3着以下だった馬だと[1-1-0-20]で複勝率9.1%、複回収率20%とどうにもならない。

 今年は登録している19頭のうち、前走上がり3位以内だった馬が過半数の10頭。うち4頭は3着以下だったので候補から消え、残り6頭についても軸候補から外したいところ。前走上がり4位以下だった9頭の中にはレーベンスティール(デビューから6戦連続上がり最速のあと、香港ヴァーズと新潟大賞典で大敗)がいるのでこれはまず取らざるを得ないところ。もう1頭挙げるなら、9走連続上がり3位以内のあと休み明けの前走で上がり8位になったトゥデイイズザデイあたりだろうか。こちらは多少配当もつきそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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