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【マーメイドS予想】準オープン惜敗組に期待

  • 2024年06月11日(火) 12時00分

前走の人気や今回のハンデで優劣を考えたい


 マーメイドSは過去10年で馬券に絡んだのべ30頭のうち、半数近い14頭が前走条件クラス組という難解なレースである。前走準オープンだけでなく、2勝クラス組からも3頭が馬券に絡んでいる。

 さすがに前走2勝クラスで負けてきた馬というのは馬券に絡んでおらず、勝ってきた馬が[0-2-1-13]に対し、負けてきた馬は[0-0-0-5]だ。

 ただ前走準オープン組は負けてきた馬も普通に馬券に絡んでおり、勝ってきた馬が[1-1-1-7]に対し、負けてきた馬は[6-2-0-41]。ハンデ戦でもあり、準オープンの負け組にもチャンスがある。

 このうち、準オープンであっても大敗してきた馬はさすがに厳しく、着差ベースで0.6秒以上負けてきた馬は[1-0-0-23]。21年に準オープン1.6秒差(14着)から来たシャムロックヒルが唯一の好走例となっている。

 準オープンで着差0.0〜0.5秒の負けだった馬は[5-2-0-18]。この組は上位人気になるとなぜか走らず馬券に絡んだ7頭のうち6頭が5番人気以下だったので、グループとしての回収率も単259%・複109%と高い。

 今年でいうと、登録馬で前走準オープン0.0〜0.5秒差負けに該当するのはパールS組の5頭とピピオラの計6頭。6頭がすべて出走してくるとここから絞る作業が大変だが、前走の人気や今回のハンデによって整理をつけていくことはできるだろう。

 実は、勝ってきた馬や1、2勝クラス組も含めた「前走条件戦組」、一昨年(該当5頭)、昨年(該当8頭)と1頭も馬券に絡んでいない。ただ、降級廃止の影響が出るなら2019年から出るはずで、実際には19〜21年はすべて前走条件戦組が勝っている。19年は1、2、3着独占、21年はワンツーだ。

 個人的には一昨年・昨年はたまたまのことと考え、今年も「前走準オープン惜敗組」重視でいこうと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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