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【マーメイドS予想】2006年以来の京都コースが舞台 大混戦模様にパターンはなし

  • 2024年06月15日(土) 18時00分

3連単10万円以上続出の大波乱戦に伏兵ホールネスが挑む


 難解な結果が連続することで知れ渡る重賞。2006年からハンデ戦になってここまで18回。毎年6番人気以下の伏兵が馬券に絡み(2ケタ人気馬14頭)、18回中13回まで3連単は10万円以上だった。波乱にパターンはなく、3勝クラスの格下馬も通用する。

 伏兵ホールネス(父Lope de Vegaロペデヴェガ)はまだ4戦3勝の格下馬。だが、勝負強い成長株。休養をはさんで目下の3連勝は「0秒1差、0秒2差、0秒3差」。相手が強化するごとに、逆に着差を広げているから侮れない。

 父ロペデヴェガ(2007年・愛国産)は欧州の人気種牡馬。まだ繁殖牝馬が数頭輸入されているだけだが、6月2日、産駒のルックドヴェガが3戦3勝で仏ダービーを快勝し、2着馬も同じロペデヴェガの産駒だった。

 ロペデヴェガ自身も2010年の仏ダービー馬。その父シャマーダル(父ジャイアンツコーズウェイ)も、芝2100mになっての仏ダービー馬。父子3代連続の仏ダービー制覇が達成されている。この父子3代の仏ダービー馬は、いずれも1番人気ではなかった。また、時計を要するタフな馬場で快走した共通点がある。母ミスユナイティドも英、仏の長距離戦G1で快走したスタミナ型に近かった。

 今年は京都で行われる点がホールネスにとっては死角だが、6カ月ぶりの休養明けで、かつ、格上がり初戦だった2走前の2000m、後半59秒2の決着を上がり34秒6で差し切っている。成長力、底力は十分なので、超高速の上がり勝負にならなければ通用して不思議ない。1週前の芝の調教では「6F 76秒01・上がり35秒8」でシャープに伸びている。

 2006年は今回と同じ京都内回り2000mで行われたが、途中から一気に流れが速くなる厳しい展開(ペース)になり、追い込み=差し馬の決着になる接戦だった。今回も同じような展開になる可能性がある。ホールネスの出番はある。単・複中心に手広くいく。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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