【宝塚記念予想】渋った馬場ならソールオリエンス 父母譲りの底力が光る
雨天の淀で復活を期す
馬場が良ければ人気のドウデュース(父ハーツクライ)に死角は少ないが、土曜の夜からの降雨量が予測以上に多いと心配。フランス遠征では体調一歩だったというが、重馬場で2戦凡走している。
不本意だったドバイターフ5着から巻き返しに出るドウデュースは、稍重程度ならこなせるだろうが、日本ダービーをレースレコードの2分21秒9(上がり33秒7)で差し切り、京都記念、有馬記念を抜群の時計で乗り切った切れ味は、渋馬場だと削がれる危険が生じる。評価を落とすわけではないが、伏兵にも目を向けたい。
渋馬場になる可能性はある。予報通りの降雨があるとき、復活を期すソールオリエンス(父キタサンブラック)の逆襲がある。目下6連敗中だが、大外一気を決めた重馬場の昨春の皐月賞は、4コーナー17番手から、直線「12秒5-12秒0」の底力勝負を猛然と差し切っている。あの迫力は失われていない。完成度の高い早熟系の勝ち方ではなく、時計勝負には課題はあっても、GIレース向きの底力を感じさせた。
現在の体調は少しも悪くない。馬体重は変わらないだろうが、筋肉量が増した印象を与える馬体は明らかに成長している。パンチ力も増している。
父キタサンブラックは古馬になり、良馬場の天皇賞(春)3200mを大レコードの3分12秒5で快走し、一転、不良馬場の天皇賞(秋)は2分08秒3で押し切った。
母の父モティヴェイターは英ダービー馬。その父モンジューはエルコンドルパサーに競り勝った不良馬場の凱旋門賞馬。祖母の父クエストフォーフェイムは英ダービー馬。その父は重の凱旋門賞馬レインボークエスト。いかにも重い印象は否定できないが、ソールオリエンスが低迷期を脱するのは、渋馬場の宝塚記念のような底力勝負のビッグレースのはずだ。今回は控えて進むことになるが、13頭立てなら不利はない、3コーナーの下り坂を利してのロングスパートに期待したい。