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【宝塚記念予想】渋った馬場ならソールオリエンス 父母譲りの底力が光る

  • 2024年06月22日(土) 18時00分

雨天の淀で復活を期す


 馬場が良ければ人気のドウデュース(父ハーツクライ)に死角は少ないが、土曜の夜からの降雨量が予測以上に多いと心配。フランス遠征では体調一歩だったというが、重馬場で2戦凡走している。

 不本意だったドバイターフ5着から巻き返しに出るドウデュースは、稍重程度ならこなせるだろうが、日本ダービーをレースレコードの2分21秒9(上がり33秒7)で差し切り、京都記念、有馬記念を抜群の時計で乗り切った切れ味は、渋馬場だと削がれる危険が生じる。評価を落とすわけではないが、伏兵にも目を向けたい。

 渋馬場になる可能性はある。予報通りの降雨があるとき、復活を期すソールオリエンス(父キタサンブラック)の逆襲がある。目下6連敗中だが、大外一気を決めた重馬場の昨春の皐月賞は、4コーナー17番手から、直線「12秒5-12秒0」の底力勝負を猛然と差し切っている。あの迫力は失われていない。完成度の高い早熟系の勝ち方ではなく、時計勝負には課題はあっても、GIレース向きの底力を感じさせた。

 現在の体調は少しも悪くない。馬体重は変わらないだろうが、筋肉量が増した印象を与える馬体は明らかに成長している。パンチ力も増している。

 父キタサンブラックは古馬になり、良馬場の天皇賞(春)3200mを大レコードの3分12秒5で快走し、一転、不良馬場の天皇賞(秋)は2分08秒3で押し切った。

 母の父モティヴェイターは英ダービー馬。その父モンジューはエルコンドルパサーに競り勝った不良馬場の凱旋門賞馬。祖母の父クエストフォーフェイムは英ダービー馬。その父は重の凱旋門賞馬レインボークエスト。いかにも重い印象は否定できないが、ソールオリエンスが低迷期を脱するのは、渋馬場の宝塚記念のような底力勝負のビッグレースのはずだ。今回は控えて進むことになるが、13頭立てなら不利はない、3コーナーの下り坂を利してのロングスパートに期待したい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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