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【ラジオNIKKEI賞・北九州記念予想】本格的な夏競馬スタート! 有力馬の調教内容をジャッジ

  • 2024年06月26日(水) 18時00分

サトノシュトラーセの1週前追い切りに気になるポイント


 宝塚記念も終わり、今週から福島、小倉の開催がスタート。いよいよ本格的な夏競馬が始まります。このタイミングで何か新しいことを始めてみたいと思い、今週からウマい馬券の「地方競馬」についても予想を入稿するようになりました。

 もちろん、交流重賞は入稿していましたが、これからは南関競馬のメインレースを中心に1日1レース、入稿する予定です。昨年から大井競馬のライブ配信番組にスポットで出演させていただくようになりましたが、そのたびに「パドックだけじゃなくて、もっと勉強しなきゃ」と思っていました。これを機会に予想だけでなく、馬券の精度も高めていきたいと思っています。

 すでに5回大井2日目の11Rサンタアニタトロフィートライアル競走は入稿させていただきました。人気馬の信頼度が低いというところは的中でしたが、○タブラオを本命にできていれば…というよくある後悔をしてしまいました(笑)。予想入稿のタイミングは曜日によって異なると思うので、参考にしたいという方はぜひお気に入りの予想家に入れていただき、通知機能をご活用ください。もちろん、今週のラジオNIKKEI賞と北九州記念をはじめとしたJRAのウマい馬券もよろしくお願いします。

【ラジオNIKKEI賞/サトノシュトラーセ】

 netkeibaの予想単勝オッズは1番人気(※執筆時点)。さすがはnetkeibaユーザーの皆様、分かっていらっしゃいますね。青葉賞の4着はもちろんですが、京都2歳Sの3着も含めて、ここでの力量は文句なしのトップ。なのにハンデはトップではないわけですから、そりゃあ人気になりますよね。

 このレースに向けての追い切り量も豊富ですし、福島芝1800mという小回りコースも小倉の1勝クラスですでに経験済み。ただ、1週前追い切りのCWで見せた、やや鈍い反応というのが気になります。その分、追ってからの脚が長くなったわけですが、開幕週の福島で勝負どころが手の動く状態になるとちょっと心配なので、そこだけが懸念材料でしょう。

調教Gメン研究所

レースに向けての追い切り量が豊富なサトノシュトラーセ(6月19日撮影)


【ラジオNIKKEI賞/ミナデオロ】

 未勝利を勝ち上がるまでに時間を要しましたが、勝ってしまえば、即OP勝ちという連勝モード。どうやら、最終追い切りを芝馬場、ポリトラック馬場といったDコースに変更したことがうまく噛み合っているような気がします。

 今回も未勝利を勝った時と同じように1週前追い切りはD芝。しかし、過去2戦と違うのは、6月23日の週末に坂路で2F24.6秒と強めの負荷をかけていること。これだけやっても大丈夫ということなのでしょう。最終追い切りはDPで5F76.7秒と遅い時計ですが、すごくいい感じで走ることができていたと思います。

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すごくいい感じで走ることができていたミナデオロ(6月26日撮影)


【北九州記念/ジャスパークローネ】

 昨年の覇者ということでハンデは58.5キロ。スプリンターズS4着という結果もありますから、このハンデは仕方ないところでしょう。気になるのは海外遠征帰りですが、5月下旬には栗東で追い切りを開始。調教量としては文句ないと思います。

 追い切りの中身に関しては、1週前追いを参考にします。昨年は2F目以降が13.0秒、11.9秒、11.8秒というラップを踏んでいましたが、今年は13.2秒、12.2秒、11.7秒。後半2Fが11秒台だった昨年に比べるとややラップの速さに物足りなさがあります。これだけで軽視する必要はありませんが、重視するほどでもないラップという判定もできます。

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ややラップの速さに物足りなさがあるジャスパークローネ(6月26日撮影)


【北九州記念/ピューロマジック】

 デビュー戦を大差負けして、栗東の安田隆行厩舎へ転厩。ヤスタカ厩舎での最後がマーガレットS2着でしたが、それを引き継いだ安田翔伍厩舎で葵Sの重賞勝ち。スピードの違いで逃げる競馬が続いていますが、それが見事に結果に出たということでしょう。

 前走は休み明けということもあったと思いますが、1週前追い切りが坂路で4F51.4秒。これは自己ベストを更新する時計でさすがのスピードを見せた内容でした。ちなみに今回の1週前追い切りは6月21日の金曜日に坂路で4F52.3秒。時計は前走よりも遅くなりましたが、併せ馬に先着は前走と同じ。最終追いはCWで半マイル。やっぱりスピードはありますね。

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やはりスピードはあるピューロマジック(6月26日撮影)


【北九州記念/ナナオ】

 葵S3着。52キロというハンデは妥当なのかもしれませんが、だったらピューロマジック53キロとの1キロ差をどう判断するか。前走3着の分、1キロでも軽くなったと思うべきなのかもしれません。ただ、これはピューロマジックにも共通することですが、古馬対戦が初めての3歳馬は決して有利なわけではないのがこのレースです。

 力関係的な部分はさておき、調教内容を確認していくと、1週前追い切りがDPは過去2戦と同じ。併せ馬で先着するという内容も同じです。最終追い切りに関しては坂路で速い4F時計をマークするか、4F目最速ラップを踏むかでしたが、今回はDP。これは初めてのパターンになるのでどうでしょうか。

◆次走要注意

・6/22 2歳未勝利【ショウナンザナドゥ】(1人/1着)

 圧倒的1番人気に応えての勝利。新馬戦の1分33秒9を0.4秒更新する勝ち時計をマークして、前走以上に価値のある内容。前半のペースが違いますから、その経験をできたことが次走にアドバンテージとなって表れることでしょう。

[メモ登録用コメント] [芝マイル]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<小倉芝1200m>
◎最終追い切りが坂路で2F目と3F目区間で1秒以上加速して4F目最速ラップ
◎1週前追い切り以降にCWでラスト2Fが11.9秒以下かつ2F区間でラスト1F最速

 坂路とCWはまるで違う追い切り馬場ですが、重要なのはラスト2Fの脚の使い方。坂路の場合はカーブを過ぎて後半2Fでどれだけ加速できるか、CWは4コーナーから最後の直線に向いたところで平坦の分、11.9秒以下のスピードは必要ということです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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