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【バーデンバーデンC予想】芝に転向後まだ底を見せていないキタノエクスプレスに期待

  • 2024年06月28日(金) 18時00分

芝適性のあるアジアエクスプレス産駒に注目


 6歳牡馬キタノエクスプレス(父アジアエクスプレス)は、5歳時まではダート専門の出走で【2-1-2–7】。ところが、6歳の今年から芝に方向転換すると【1-3-0-0】。追い出しての切れに鋭さが加わり、崩れることなく一戦ごとに走破時計を短縮。たちまち3勝クラスに出世してきた。

 父アジアエクスプレス(その父へニーヒューズ)は、GIIIレパードS制覇などダート【3-2-0-4】の活躍馬だった。ただし、芝でもGI朝日杯FSを勝ち、スプリングSを2着して【1-1-0-1】。芝もダートもこなす万能型であり、種牡馬となってもその長所をフルに伝えている。ましてキタノエクスプレスの母の父はディープインパクト。その影響も重なり、キタノエクスプレスは芝の方がさらに合う二刀流なのだろう。前走は58キロで1分07秒7(上がり33秒3)。このクラスでも十分に通用する。福島の天候は大丈夫そうなので、キタノエクスプレスから入りたい。

 日曜の「北九州記念」にもアジアエクスプレス産駒が2頭いて、3歳牝馬ピューロマジックと、6歳牡馬メディーヴァル。母は同じメジェルダ(その父ディープインパクト)なので全きょうだいの間柄。ピューロマジックはダートの新馬戦16着。以降、芝で【3-2-1-1】なので、キタノエクスプレスと同じように、明らかに芝の方が合っている快速タイプ。前回は1分07秒1だった。

 しかし、同じ村田牧場の生産馬で全きょうだいの兄は、ここまでダート【3-4-5-13】に対し、芝は未勝利戦の1勝だけで【1-0-0-8】。

 全きょうだいであっても、その特性や、性格が大きく異なるケースが生じるのは、人間も馬もまったく同じ。天候が心配だが、芝状態が悪くないなら、53キロのピューロマジックを買いたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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