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【七夕賞予想】前走からハンデ増の馬、その信頼度

  • 2024年07月02日(火) 12時00分

今回のハンデと前走条件から考える


 七夕賞のようなハンデ戦を予想するときには、前走からの斤量増減別成績を見ることが多い。

 話をコンパクトにまとめるために前走オープン組全部を対象にしてしまうことが多いが、本当は前走の斤量条件を考慮する必要がある。前走時点で3歳なら馬齢戦だった可能性もあるし、GI出走馬なら定量戦で前走がある程度重い斤量だったことになる。別定戦だと別定条件によって話も変わってくる。

 となると、いちばん正確に話ができるのは、前走もハンデ戦、今回もハンデ戦というケースである。実際に七夕賞の過去10年だとどのようなことになるかをご説明したい。

 過去10年の七夕賞に出走した馬のうち、前走もオープンだったのはのべ137頭。そのうち、前走がハンデ戦だった馬はのべ62頭だった。

 その馬たちの、斤量増減別成績は以下の通り。正確な話をすると前走時点の馬齢や距離が影響することもあるが、そこまではこだわらないことにする。

回収率向上大作戦


 今回減、つまりこのタイミングで持ちハンデが切り下がる馬というのは近走不振が続いていることが多いはずで、9頭すべて馬券外というのは納得がいく。反対に今回増の馬は前走が1、2着であることがほとんどで、勢いがあるためか8頭中4頭が馬券に絡んでいた。

 さらに8頭のうち昨年のシフルマンは前年8月以来の休み明けで、その間に基礎重量の1キロ増があったので、実質的には増減無し組。ということは7頭中4頭が馬券に絡んだということだ。

 馬券に絡めなかった3頭は「前走が人気薄」が2例と「今回が重馬場」が1例。前走ある程度の人気で1、2着し、馬場が極端なことになっていない状況下なら、前走ハンデ戦かつ斤量増の馬は信頼度が高いと考えられそうだ。

 今年の「前走オープンかつハンデ」でさらに今回斤量増という馬はキングズパレス(56→57キロ)とボーンディスウェイ(55→56キロ)。前者は1番人気になりそうだが、2頭とも来てくれれば3連複・3連単の買い目をコンパクトにできるのでありがたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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