スマートフォン版へ

【松田大作元騎手・独占告白】「未練はあります」──今だから感じるジョッキーという仕事への“後悔”(後編)

  • 2024年07月04日(木) 18時01分
nonfictionfile

▲松田大作元騎手の独占取材は後編に(撮影:桂伸也)


昨年12月、突然の引退を明らかにした松田大作元騎手。インタビュー後編では若かりし頃を振り返りながら、より深く“騎手”という仕事への想いを伺いました。

今だから感じるジョッキーとしての大切な考え方を中心に、自身の“後悔”と向き合いながら、ありのままにお話しいただきました。「これからもずっと忘れられない」騎手ならではの感情とは──。

前回はこちら▼
【松田大作元騎手・独占告白】電撃引退から半年──当時の真相と27年間の苦労を語る(前編)

(取材・構成:不破由妃子)

高い評判を得た騎乗技術も「僕はそれを上手に生かせなかった」


──「周りの方には、ご迷惑とご心配ばかり掛けてきた」とのことですが、やはりあの(道路交通法違反による)半年間の騎乗停止が大きかったのではないですか? 年間の騎乗数を追っていくと、あの出来事をきっかけに明らかに変わっていたので。

松田 あれはもうめちゃめちゃデカかったです。明らかに状況が一変しましたから。競馬サークル内の人間関係が変わった感じはあまりしなかったんですけど、ジョッキーはイメージ商売でもあるので、やっぱりオーナーさんが離れていく感覚はありましたね。ファンの方たちにも、「なんだアイツ」という目で見られているのもわかっていましたし。とはいえ、全部自分でやってしまったことですからね。

 ただ、あの出来事を通して、いろいろと気づけた部分もありました。本当に大切な人は誰かもそうだし、自分は人に支えられてここまできたんだなということとか。

──競馬サークル内では、寄り添ってくださった方もいたでしょうね。とくに武英智調教師は、最後まで大作さんを重用されていた。

松田 武英先生には本当に…。もう本当にお世話になりました。もともとジョッキー時代の後輩で、すごく仲がよくてね。しょっちゅう一緒に遊んでいたんですけど、彼は当時の僕に恩義を感じていたらしく、調教師になってからはずっと助けてくれました。

──義理堅い方ですねぇ。

松田 武英先生には頭が上がりませんよ。本当に心強かったです。今振り返ってみても、感謝しかないですね。
nonfictionfile

▲武英智調教師の管理馬でJRA通算18勝、写真は22年6月(c)netkeiba



──自分の弱さと向き合いながら、酸いも甘いも噛み分けてきた…といった印象ですが、そんな大作さんから後輩に伝えたいことはありますか?

松田 僕自身の後悔でもあるんですけど、やっぱり明暗を分けるのは

続きはプレミアムサービス登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

netkeiba豪華ライター陣による本格的読み物コーナー。“競馬”が映し出す真の世界に触れてください。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング