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【函館2歳S・函館記念予想】早目の函館入りが良績に繋がる印象 注目の調教内容ジャッジ

  • 2024年07月10日(水) 18時00分

リカンカブールは初の滞在調整


 先週の栗東、水曜日はとんでもなく蒸し暑い1日でした。その影響が週末のレースに出ないかなと思い、ウマい馬券の予想も組み立てていました。決して、速い時計を出したから駄目というわけではないのですが、過度な負荷は必要ないという見立て。これはちょっとオーバーワークかなと思った馬は人気になっても大惨敗したケースがあり、前走好走した時とは状態が違っていたようです。

 そういった意味では追い切り内容の評価が難しくなるかなと思いますが、そんな時こそ、夏場に強い馬というのが頼りになるかもしれません。馬ごとの季節別成績はnetkeibaの競走成績で確認すればよいと思いますし、厩舎に関してはデータ集計して予想に備えておくとよいかもしれません。

 ちなみに函館は本州よりは涼しいようですが、それもあってか、早目から函館入りしている馬が良績を残している印象があります。函館記念もそうなるのか、そうなるとすれば、巴賞組なのか。そんな視点から馬を絞り込んでいく方法もあってよいのではないでしょうか。

【函館2歳S/ヤンキーバローズ】

 6日目の函館芝1200mでデビュー勝ち。1週前追い切りは栗東で消化して函館へ移動していますが、その1週前追いの坂路が2F23.9秒。ちょっと2歳馬離れした時計をマークしていたのは間違いなく、現地の函館Wでも古馬2勝クラスを追走して同入した動きが支持されたからこそ、単勝1.2倍だったのでしょう。

 ただ、今回はnetkeibaの予想単勝オッズが8.7倍(執筆時点)。これが実戦でも同じになるなら、正直この馬一択ではないかなと思います。現地では順調に追い切りを消化できているようですし、あとは実際の調教映像を確認して最終的な判断をしようと思います。

【函館2歳S/リリーフィールド】

 ダート1000mでデビューしましたが、2着に6馬身差の圧勝。その2着馬オカメノコイは先週の未勝利を勝っていて、ここでの人気を上げる要因になっているのかもしれません。こちらは3月に栗東でゲート試験を合格。その後、北海道へ戻り、牧場から直接函館に入って調整を進めたようです。

 直入ということもあって、デビュー前の追い切りはあまり本数が多くありません。そういった意味での上積みは歓迎したいのですが、今回の1週前追い切りも前走と同じ函館ダート。芝を経験していないという意味ではダートよりもウッドチップの方が期待できたのですが、このあたりがどうなんだろうとちょっと微妙な評価になっています。

【函館記念/リカンカブール】

 前走大阪杯については「ゲート裏での輪乗りの時点で気持ちが切れてしまった」と田中克典調教師。スタンド前発走もそうですし、レース当日の輸送も中山金杯と違ったという意味で参考外のレースだといってよいでしょう。

 今回は栗東でしっかりと乗り込んで函館入り。もちろん当日輸送はありませんし、初めての滞在調整からレースという流れでどんなパフォーマンスを見せてくれるか。6月20日のCWでの追い切りがひと息で、6月26日のCWでは一変を感じる内容。ただ、1週前追い切りとなった坂路での併せ馬はもう少し楽に動けていればなあという感じ。最終追い切りの動きを映像で確認して最終評価しようと思います。

調教Gメン研究所

初の滞在調整をおこなったリカンカブール(7月2日撮影)


【函館記念/サヴォーナ】

 6月26日の坂路での追い切りも素晴らしい動きでしたが、7月3日、1週前追い切りは坂路で4F目11.8秒。5時41分という、馬場が踏み荒らされて時計の出にくい時間帯によくぞこのラップを踏めたもんだと思います。それだけ脚力が素晴らしいということでしょう。

 前走でも強化していたCWでの追い切りも今回は週末に行っていて、最終追い切りは函館なので、坂路ではなくトラック。そこへの対応も大丈夫でしょうし、あとは小回りの函館で最後の直線、きっちり手前を替えるかどうかは最終追いの映像を確認しておきたいと思います。

【函館記念/グランディア】

 前走エプソムCは決して悪い内容ではなかったと思いますが、個人的にはそんなに東京が向いている馬だとは思いません。中山で2勝を挙げているように、小回りでも最後の直線できっちり脚を使う馬。そんなイメージですから、函館の小回りはフィットすると思っています。

 前走後は栗東でしっかりと追い切り。1週前追い切りのCWでも単走でしたが、きっちり動くことができていました。あとは現地での調整。映像で最終追いの動きを確認してからの評価とは考えていますが、主軸に近い、重たい印を打つつもりではいます。

◆次走要注意

・7/7 プロキオンS【ヤマニンウルス】(1人/1着)

 砂を被らない選択をしたとはいえ、早目の仕掛けであの結果。2着に3馬身差をつけているので、完勝というレース内容でした。今後、相手が強くなった時に揉まれたらどうかという不安はあるものの、現状ではダートの一線級とやって、どんなパフォーマンスを発揮してくれるか楽しみな存在です。

[メモ登録用コメント] [ダート中距離]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<福島芝1200m>
◎最終追い切りがトラックW馬場でラスト3F13.9秒以下、2F12.9秒以下、ラスト1F最速ラップ
◎最終追い切りが坂路馬場で3F目以降12.5秒以下
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 ◎ベストはトラックWと坂路の2種類ありますが、先週までの傾向を見ていると坂路、しかも○ベターな4F目最速ラップの好走例が多く見られます。走破時計自体は速い馬場ですが、最後までしっかりと走ることができる脚力が重要な馬場、調教適性という感じがします。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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