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【函館記念予想】前走巴賞組を狙うなら負けてきた人気薄から

  • 2024年07月12日(金) 18時00分

天皇賞(春)からのローテーションにも注目


 今年の函館記念は巴賞上位組がそれなりに人気になるようだが、データ派としてはあまり積極的に買いたくない。

 そもそも、巴賞組は過去10年[1-4-1-46]とそこまで馬券に絡んでいない。しかも巴賞3着以内馬は[0-0-1-19]、巴賞5着以内でも[0-1-1-28]で、逆に巴賞6〜9着組が[1-2-0-13]と3頭連対している。

 今年の巴賞組は前の2頭で1、2着。ホウオウビスケッツは勝ったことでハンデが切り上がったし、デビットバローズもまだ重賞では馬券に絡んでいない馬。あまり人気になるようだと手を出しづらいし、まずはオッズと相談というところだ。

 巴賞と函館記念の両方を好走する馬が少ないのは函館が8週あった時代からずっとで、この組を狙うならむしろ負けてきた馬。今年でいうと前走よく追い込んだオニャンコポンか、内枠から後ろになってなにもできなかったサンストックトンだろう。

 天皇賞(春)組は過去10年で7頭しか出走していないが、そのうち3頭が馬券に絡んでいる。3頭の天皇賞(春)における着順は13、15、15着。サヴォーナのように6着してきた馬なら2000mさえこなせば勝ち負けになるし、前走14着だったチャックネイトにもチャンスはある。

 グランディアはエプソムC6着で、例年の相場なら足りるし巴賞組が走らなければさらにチャンスがある。1800mを使われることが多いが血統的には2000mのほうがよいし、重賞の流れなら2000mでも折り合いはつきやすいだろう。

 マイネルクリソーラの新潟大賞典7着も今回のメンバーとしては良いほう。16番枠は正直マイナスだが、最近は位置をとるような競馬はしていないので、前半をロスなく運んだうえで展開が向くことを待ちたい。2勝クラスにいた昨年函館で2連対しているのも魅力だ。

 人気薄からもう1頭挙げるならハヤヤッコだろうか。一昨年の優勝馬だし、たまにいきなり走る馬。極端な前崩れになったときには3着あたりに突っ込んでくる可能性がある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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