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【函館記念予想】波乱の多いハンデ重賞 結びつきが強い巴賞組に注目

  • 2024年07月13日(土) 18時00分

今回斤量減のオニャンコポンに期待


 波乱の多い夏のローカルハンデ重賞の代表格。挑戦のステップはさまざまで狙い馬を絞れないのが最大の理由だが、驚くべき記録がある。過去15年、直前の「巴賞」連対馬は当然人気になるが、計21頭出走して[0-0-0-21]。なんと1頭も3着以内がない。

 ただ、もっとも結びつきが強いのも2週前の巴賞で、最近15年の出走馬から合計9頭の函館記念の連対馬がいる。そこには巴賞で連対しなかった馬ばかりが並んでいる。

 快走したあと中1週の日程が厳しいのだろうか。そうともいえない。滞在馬が多い。ただ、巴賞は別定のオープン特別。狙いの函館記念はハンデ戦。快走すると斤量が増えるケースがある。実際、巴賞から負担重量の増えた函館記念連対馬は1頭もいない。

 だが、今年の巴賞を圧勝したホウオウビスケッツは0.5キロ増だけ。2着デビットバローズは斤量減(57→56)なので、今年は例年の傾向に該当しないかもしれないが、それでも函館記念を最大目標にひと叩きした斤量減の馬に注目する必要はある。

 巴賞を0秒4差の4着オニャンコポン(父エイシンフラッシュ)は1キロ減。本当は「偉大なる者」という意味とされるが、馬名の響きから過去16戦、一度も1番人気になったことがない。いつも挑戦者の立場だ。

 芝2000mは3歳1月の京成杯制覇を含め[3-0-0-3]。皐月賞は0秒4差の6着だった。テン乗りで、スローペース。脚の使いどころが難しかった印象のある巴賞は上がり最速タイの34秒8。0秒4差の4着だが、今度は連続して菱田裕二騎手の騎乗でコースも2度目。ベストの距離2000mになる点もプラスだろう。

 巴賞を0秒3差3着のアケルナルスターも前走比1キロ減になる。こちらはコース巧者でもある。ハンデに注目するとき、別路線組の3キロ減のエンパイアウエストは2連勝中だけに侮れない。それにしても、前売り開始直後の人気の割れ方は見たことがない。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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