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【関屋記念予想】堅傾向の一戦 人気を集めるジュンブロッサムの馬券的取捨と注目馬

  • 2024年08月09日(金) 18時00分

派手な大穴狙いは厳しいか


 関屋記念はどちらかというと堅いレース。極端な大穴を狙うというよりは、中穴寄りでどこまで攻められるかというところだろう。

 昇級だがジュンブロッサムは上位人気になりそう。速い上がりが使える馬だし、新潟実績もある。ただキャリア全体で12回1番人気に推されながら、そのうち勝ったのは3回(他に2番人気での1着が1回)という惜敗タイプだけに、馬券上の扱いは考える必要がある。

 プレサージュリフトは左回りのほうがよい馬だし、ルメール騎乗は魅力。数字としては速い上がりも出せるが、みんなが33秒台を出すような競馬ではその中で相対的に速くない形にもなりがち。東京新聞杯や府中牝馬Sのような形にならないように、ある程度位置は取っていきたいところだし、それに向いた騎手でもある。

 ディスペランツァは極端な上がり勝負だったアーリントンCを勝っている点が魅力。血統のイメージとは違う感じの馬だし、初めての新潟は向く可能性もある。一方で古馬に合流してどこまでやれるかは未知数で、あまり人気になりすぎるようだと買いづらくなる。

 古馬との力関係ということではロジリオンも同様。こちらは1400mがベストの雰囲気もあり、外回り1600mが合うかどうか。ただ堅実な馬でもあり、3連単の3着には付けておきたいタイプでもある。

 トゥードジボンは今回の逃げ候補。気分よく走れると直線驚くような粘りを見せる馬で、ハナへ行ったほうがその確率は高まる。関屋記念自体逃げた馬はよく粘っているレースなので、その点でも魅力はある。

 ディオは米子Sでトゥードジボンの2着。20走して掲示板外が1回だけという安定株。枠はもう少し内が欲しかったが位置も取れる馬だし、こちらも馬券圏内の可能性は十分にある。

 パラレルヴィジョンの前走は安田記念なのでノーカウントでよいだろうが、昔と比べてキャラが変わってきている点が気になる。中山で好位の競馬を2回成功させているが、それが逆に夏の新潟に合うのかどうか、判断を難しくさせる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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