▲園田での再出発を迎える小牧太騎手は気合たっぷり!(撮影:稲葉訓也)
明日8月14日、ついに「園田の小牧太騎手」が20年ぶりに実戦デビュー! 初日を前に「ウキウキしている」とはご本人談。毎日の調教も楽しいようで、その口調からダイレクトに充実ぶりが伝わってきます。
明日は川須騎手ほか、仲間たちが応援に駆け付けてくれるそうで、「いいスタートを切りたいね」と気合十分です。いよいよ始まる太ファン必見の3日間、直前の太節をたっぷりとお届けします!
(取材・構成=不破由妃子)
毎日の調教が本当に楽しい! 思った以上に遣り甲斐を感じています
──いよいよ明日、ジョッキーとしての3度目のデビューを迎えますね。
小牧 うん。なんかウキウキしてる(笑)。明日と明後日は5頭、金曜日は4頭やね。張り切り過ぎんように、ぼちぼちやっていこうと思ってる。どの馬も自分なりの競馬をしてね。なんせ体重が軽いからいいわ。ちゃんと飲まない日を多く作って、お酒とも上手いこと付き合ってる。今日はね、夜7時までに調整ルームに入ればいいから、今は梅田のおしゃれなカフェにいるねん(笑)。
──すみません。想像するとちょっと面白い(笑)。
小牧 有意義に過ごしてるわ。6時半に調教が終わったから、そのあと銭湯に行って、そのまま梅田にきて。これからホットヨガに行って、終わったらタイ古式マッサージに行く予定。
──予定がびっしり!
小牧 そうやねん。梅田まで電車で10分ちょっとだからね。近いわ。
──誘惑が多そうだなぁ。
小牧 梅田に出たとしても、夕方には園田に帰ってるよ。なんせまだ暗いうちから調教が始まるからね。真面目なもんや。そういえば、昨日は20年ぶりに園田で能検(レースの出走経験がない馬に対して行われる能力検査)に乗ったわ。
──地方競馬ならではのシステムですよね。
小牧 うん。検査といっても、普通にレースをするねん。ゲートや道中の様子も検査対象なんやけど、基本的には決められたタイム以内で走れれば合格。昨日の馬は、無事に合格したよ。なんかね、毎日の調教が本当に楽しいわ。調教していて面白いから、時間が過ぎるのも早いし、苦にならない。自分が乗る馬やし、自分の考えで調教できるから、思っていた以上に遣り甲斐を感じてる。
──レースが始まったら、もっと楽しくなりますよ、きっと。
小牧 そうかもね。余裕を持ってというか、楽しみながら乗っていけそうや。
──さて、明日からのラインナップですが、15日(木)に入っているヤクジンミョウオウは、尾林幸二厩舎の所属。尾林調教師といえば、小牧さんの同期ですよね?
小牧 そうそう。教養センター時代の同期生や。馬主は曾和先生の息子さんの栄司くんでね。
──尾林さんは、若い頃、小牧さんが嫉妬するほど上手だった方ですよね? 尾林さんがかっこよく乗る姿に向上心を掻き立てられた…というエピソードがあったような。
小牧 よう覚えてるやん(笑)。そう、あの尾林くん。今は調教師さんやからね。お世話になってます。
──いいですね、同期コンビ。尾林さん以外も、調教師さんは旧知の方ばかりで。
小牧 どこの厩舎も気を遣わんと入っていけるし、「はじめまして」がいないから気楽なもんや(笑)。若いジョッキー相手にも冗談ばっかり言ってるしね。
──それでこそ小牧さん。金曜日には、さっそく重賞の摂津盃がありますね。パートナーは、玉垣光章厩舎のナムラタタ。
小牧 追い切りに乗ったけど、よかったよ。過去のレースも全部見て、いいイメージが湧いているし、チャンスはあると思う。もし摂津盃勝ったら、泣いてやろうかなと思って。
──えー! そこですか(苦笑)。JRA最後の日は泣かなかったのに…。
小牧 あの日は我慢したからね。我慢したぶん、摂津盃を勝ったら解放しようかなと思って(笑)。
──じゃあ今度は「泣かない」に一票(笑)。とにかく楽しみですね。
小牧 うん。さっき川須(栄彦騎手)からも連絡があったけど、明日はみんな園田に来てくれるみたい。明日の初っ端のレースで乗るエイシンジェットは、どうやらグリグリの人気になりそうな馬やから、なんとかいいスタートを切りたいね。頑張りますわ。
(文中敬称略)