【札幌記念】スーパーGIIと呼ばれる重賞 伏兵馬の絡め方に妙味ある一戦
札幌記念の好走馬はGI経由が多い
札幌記念は今は定量戦だけに、GIホースなど実績のあるものが出走しやすく、スーパーGIIと呼ばれるだけの顔ぶれになっている。
また、国内外のGI戦から臨んでくるものが多く、この10年の連対馬20頭のうち14頭もがこのケースにあてはまっている。
札幌記念の好走馬はGI経由が多いと言っても過言ではない。
昨年9番人気で2着に入ったトップナイフの前走は日本ダービーの14着で、唯一の3歳馬だったが、スタートを通らせラチ沿いをロスなく回るという狙い通りの戦い方で好走していた。
3歳馬だけにリフレッシュさせた効果が大きかったとも言える。
また、ここで春の金鯱賞に続いて重賞2勝目を挙げた5歳馬プログノーシスは、前走が香港のG1クイーンエリザベス2世C2着と好走して2番人気。
スタートを決めると向正面で中団まで進出。早朝の雨でぬかるんだヤヤ重の馬場でもスイスイと加速して4角では2番手。
そのままメンバー最速の上がり3ハロン36秒0の末脚で、2着トップナイフに4馬身もの差をつけていた。
勝ちタイムは2分1秒5で、前後半の1000米は60秒4、61秒1となっていた。ヤヤ重なら2分1秒台、良馬場なら2分を切る位のタイムになるのが洋芝でコーナー4つの札幌記念で、極端なスローペースになることはなく、むしろ前半からゆるみなく流れていくことがほとんどと言っていい。昨年は、ひとつの典型を示していた。
人気という点から見ると、この10年連対馬の半数の10頭が、1番人気か2番人気だった。
上位人気の信頼度は高く、1〜3番人気が揃って馬券圏外に敗れたのは2015年だけというのも、スーパーGIIならではの中味の濃さと言っていいだろう。
ただ、だからと言って1〜3番人気そっくりそのままと言うわけではなく、どう伏兵馬をからめていくかに妙味がある一戦としておきたい。
今年の顔ぶれを見て前走がGIだったのは、香港組のプログノーシスとノースブリッジと安田記念から直行するステラヴェローチェにジオグリフ、そしてドバイシーマクラシックからのシャフリヤールの5頭ということになる。
この中から1、2着馬が出る可能性は高いのだが、12頭という手頃な頭数になり、昨年4馬身差で完勝したプログノーシスの連覇に期待することにした。
昨年と同じローテーションで能力で上回っている。
前走これに続く結果を出したノースブリッジは、レースをリードできる顔ぶれで自分のペースで運べそうで、前残りを狙いたい。
前走ドバイで健在ぶりを見せたダービー馬のシャフリヤールはいつ走ってもおかしくない実力馬。有力馬として無視できない。
以上3頭の三つ巴としておき、好枠を引いたジオグリフを押えの一頭に。
そして、手術明けをひと叩きされたトップナイフの変り身にも注目しておく。
昨年の2着馬で、前で早目に動くレースができれば、上位に残る力はある。
「出来るなら 私の舞台で 目立ちたい」