▲園田移籍後、初騎乗初勝利!(撮影:稲葉訓也)
先週水曜日、園田での再デビューを果たした小牧騎手ですが、なんと園田2Rで初騎乗初勝利! その日は、加矢太騎手とひかりさんのほか、川須騎手、荻野極騎手、そして小桧山悟元調教師も応援に駆け付けたとか。「本当に勝ててよかった」と安堵の声を漏らす小牧騎手ですが、調教とレース以外にもなかなかハードな毎日を送っているようで…。今週も小牧騎手の最新情報をたっぷりとお届けします!
(取材・構成=不破由妃子)
「せっかく園田に戻ったからには参加せんと!」
──8月14日の園田2R・蒼天翔けるスプリントC3(エイシンジェット)で、園田移籍後、初騎乗初勝利。おめでとうございます!
小牧 ありがとう。初戦を勝てて本当によかった。ものすごい一本被りだったけど…、しばらくはしょうがないね。競馬場にもお客さんがようけ来てくれていて。なんか助かってます。初日は、加矢太とひかり、それから川須、高倉、水口、井上敏樹、(荻野)極も園田に来てくれてね。あとは、今年引退した小桧山さん(スマイルジャックなどを管理した元調教師)も応援に来てくれていて、少しお話ができました。みんなの前で勝ててよかったわ。
──競馬場の門のところに「兵庫の“伝説”再び!! おかえり!! 小牧太」という横断幕が掲げられていて。改めて、小牧さんはすごいことを成し遂げたんだなぁと思いました。
▲園田競馬場に掲げられた横断幕(撮影:稲葉訓也)
小牧 その横断幕の前を自転車で通りながら、「誰のことを言うてるんかな」みたいな気持ちで見てる(笑)。うれしいけど、自分のことだっていう実感が湧かないね。レースが終わっても取材があったりしてすごく忙しいけど、盛り上がってくれているからよかったなと思ってる。でもまぁ、ちょっと期待され過ぎやね。盛り上がり過ぎやわ(苦笑)。
──それは仕方がない。なにしろレジェンドの帰還ですから。5頭、5頭、5頭で3日間騎乗してみていかがでしたか?
小牧 ちょっと疲れたね。まぁナイターとかすべてが初めてだったから。慣れればむしろ体は楽かなと思った。朝7時前に調教が終わって、1レースの発走が12時20分。どうしようかなと思ったけど、さすがに1時間くらいちょっと寝ました。来週から水、木は昼間の開催になるから、またスケジュールも変わるけど、体調は変わらずいいよ。絶好調や(笑)。それに、ナイターはやっぱりいいねぇ。当たり前やけど、涼しいわ。全然違う。
──そうですよね。それにしても、調教にしろレースにしろ、中央時代とは稼働量がまったく違うのに、小牧さん、元気ですね。さすが鉄人です。
小牧 元気といえば、金曜日にナイターが終わったあとね、ジョッキーらで集まって、西脇チームVS園田チームで野球をやったんですわ。8時半発走の最終レースが終わってから、居酒屋でちょこっとだけ飲んで、そのあと夜中の12時から2時まで、わざわざ京セラドームを借りて。
──真夜中! みなさん体力お化けか(苦笑)。
小牧 おかげで30年ぶりくらいに球を投げたから、もう肩が張って張って。今日あたり、やっと肩の張りが取れたわ。
──小牧さん、よく参加しましたね。
小牧 せっかく園田に戻ったからね、参加せなアカンかなと思って。ショートとセカンドを守ったんやけど、疲れました、ホンマに(苦笑)。でも、楽しかったよ。普段から試合はやっているみたいやけど、1年に1回、ドームを借りてやってるんだって。
▲京セラドームで内野の守備につく小牧太騎手(提供:小牧太)
──なんだか楽しそう。よかったです。
小牧 うん。少しずつ打ち解けている最中や。
──そういえば、弟の毅さんが管理するウインディーパレスが、小牧さんの手綱で10月10日の園田オータムトロフィーに出走するとか。ニュースになってましたよ。
小牧 そうそう。中央ではデビューできずに園田に来て、6連勝したからね。
──確か去年の今頃は中央でゲート試験を受けて、小牧さんが調教で乗っていたような。
小牧 たぶんね、あの頃は夏負けしてたんやと思う。坂路でも全然進んで行かんかったから。それもあって園田に移籍したんやけどね。園田オータムトロフィーは10月やから、この馬にとってはいい季節なんじゃないかな。
──さて、明日からまた開催が始まります。先週同様、毎日5頭前後の騎乗予定が入ってますね。
小牧 ありがたいね。今はまだ自分が攻め馬をしている馬以外はようわからんけど、乗って行くうちに徐々に覚えていくやろうし、なんせあんまり考え過ぎんと、自分の感覚で楽しんで乗って行こうと思ってる。もちろん、結果も求めてね。頑張りますわ。
(文中敬称略)