【スプリンターズS予想】その年のスプリント界の時流が反映される頂上決戦のスプリンターズS
“騎手の間で超ハイペース競馬が流行→予想通り本番でも前傾2.4秒の超ハイペース戦”になった一昨年と状況が似ている今年のスプリント界
スプリンターズSというレースは、その年の芝スプリント界の“時流”が色濃く反映されてきた歴史となっています。
1990年代から2000年代にかけて主に芝中距離のレースに対してスローペース症候群という言葉がよく言われましたが、2010年代半ばになるとこの芝短距離のレースこそそれが顕著に起こっているカテゴリーとなっていました。
このスプリンターズSでも、GIに格上げされた初年度の1990年は「前半3F32.4→後半3F35.4(3.0秒前傾ラップ)」、2年目の1991年は「前半3F32.2→後半3F35.4(3.2秒前傾ラップ)」となっていたように、当初は前半3Fが32秒台前半で流れて後半3Fは35秒以上かかるという、今の尺度から見れば超前傾ラップがデフォルトでした。
それが月日の流れと共に段々と、前半突進型から後半勝負型へと騎手の乗り方が変化しているというのが大まかな歴史的な経緯です。その中でも数年単位で傾向の進行と揺り戻しが起こっており、2015年から2017年までは歴史のなかでも最も後半勝負型の戦法が好まれていました。
その期間では頂上決戦のスプリンターズSでも、