スマートフォン版へ

【毎日王冠予想】開幕週だが、馬券のポイントは差しタイプ

  • 2024年10月01日(火) 12時00分

「開幕週」のイメージが変化しつつある?


 開幕週は前残り、というイメージをお持ちの方は多いと思う。

 実際に前残りになるレースはもちろんあるのだが、最近はジョッキーが意識して積極的な競馬をすることにより、逆に開幕週に差し競馬になることもある。

 毎日王冠の過去10年について見てみよう。毎日王冠は堅めのレースで、同期間に単勝オッズ20倍以上で馬券に絡んだ馬は2、3着馬が各1頭いるだけだ。

 人気のない馬は後ろに位置して差しグループ・追い込みグループの成績を押し下げることがあるので、ここでは単勝20倍未満の馬のみを対象とする。

 単勝20倍未満だった馬の着度数は[10-9-9-33]で複勝率45.9%。そのうち3角3番手以内の馬は[2-2-3-10]の複勝率41.2%でこちらのほうが複勝率は低い。回収率も単42%・複77%で特に高くはない。

「3番手以内」のうち逃げた馬が[2-1-0-2]で、勝ち馬2頭はともに1番人気、2着馬は2番人気だ。2番手からは3着馬2頭が出て3、6番人気。3番手からは2、3着馬が1頭ずつ出てともに4番人気。いかにも展開利で人気薄馬が好走した、というケースはあまりない。

 その後ろにあたる3角4〜8番手組は[4-5-3-13]で複勝率48.0%。回収率は単110%・複90%と高め。さらに後ろの3角9番手以下は[4-2-3-10]で複勝率47.4%。回収率は単108%・複90%でこちらも高めだ。

 3番手以内・4〜8番手・9番手以下の3グループを比べると複勝率は近いレベルだが3番手以内グループがやや低く、回収率では中団グループや後方グループのほうが明らかに勝っている。「開幕週」のイメージとは違う。

 逃げ先行タイプで狙っていいのは上位人気馬で、特に逃げる馬。ただし今年の登録馬だとあてはまる馬がいない。むしろ差しタイプの単勝10〜20倍くらいのところから、なにかしら面白い馬を拾いたいところだ。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング