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【秋華賞予想】上がり35秒台で持続力が問われる ひと夏越しての成長力も問われる

  • 2024年10月06日(日) 18時00分
23年は前後半61.9-59.2のスローで上がり3Fは11.6-11.0-11.4=34.0と速くなったが、22年のレース上がりは34.8(良)、21年は36.5(良)、20年は36.4(稍)、19年は36.4(稍)。22年と21年は阪神での施行だが、コーナー4つ内回り2000で道中の動きが激しく、持続力も問われる差しケイバになりがちな傾向。23年1着リバティアイランドは+10キロ、22年2着ナミュールは+20キロ、21年1着アカイトリノムスメは-2キロ、20年1着デアリングタクトは+14キロ、19年1着クロノジェネシスは+20キロ。近5年においてオークス以来のぶっつけで連対したのはこの5頭だが、うち4頭は馬体重を10キロ以上増やしていた。春の実績馬でもひと夏越しての成長は必要で、アドマイヤベル、ステレンボッシュ、チェルヴィニアの体重には注目。

馬場が渋った年はリバティアイランド(母父オールアメリカン)、デアリングタクト(父エピファネイア)、クロノジェネシス(母父クロフネ)、ディアドラ(父ハービンジャー)と、ロベルトの血を引く馬が勝っていることも頭の隅に。(解説:望田潤)


アドマイヤベル
 アドマイヤリード、ベルクレスタ、カレンシリエージョの半妹で、愛セントレジャーのジュークボックスジュリーの姪。母ベルアリュールIIはヴァントー賞(仏G3・芝1850m)勝ち馬。母父ニューメラスはジェイドロバリーの全弟。父スワーヴリチャードは初年度からレガレイラやアーバンシックなどを出し成功。リヴァーマン5×5とカラムーン6×4をもつがキレッキレのイメージでもなく、機動力兼備で弱点が少ない中距離馬。相手ナリのタイプといえる。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○

キャットファイト
 ロケットやインフェルノの姪。牝祖エターナルレーヴはメイトロンS(愛G3・芝8F)勝ち馬で、子孫にサンチャリオットS(英G1・芝8F)のサフロンビーチなどが出る。父ディスクリートキャットはシガーマイルH(米G1・ダ8F)勝ち馬でオオバンブルマイやエアハリファなどの父。ディスクリートキャット×パイロはコンバスチョンと同じでよく走っている配合だ。非サンデーで斬れ勝負では譲るのでその点内回りはいいが、血統も馬体もマイラーに見えるので2000をどうこなすか。
距離○ スピード○ 底力○ コース◎

クイーンズウォーク
 グレナディアガーズの半妹。母ウェイヴェルアベニューはBCフィリー&メアスプリント(米G1・ダ7F)勝ち馬でミスタープロスペクター4×4・5。父キズナはディープインパクトの後継として成功し本年度リーディング首位を快走中。牝駒がよく走ることで知られるが、本馬はソングラインを大型でパワー寄りに振ったようなイメージの馬で、マイルで弾けるというよりは1800〜2000で手堅い。脚質的に京都内2000は合うイメージだ。馬場が渋るのはおそらくプラス。
距離◎ スピード○ 底力○ コース◎

クリスマスパレード
 ミスヨコハマの半妹で、ファウンテンオブユースS(米G2・ダ9F)勝ちソルダの姪。母父ブレイムはBCクラシックに勝ったロベルト系でナダル、ランドネ、リゾネーターなどの父。父キタサンブラックは年度代表馬でイクイノックスやソールオリエンスを出し成功。母方はパワーと機動力に富む北米血脈で、そこにキタサンブラックの持続力が加わったイメージの中距離馬だ。紫苑Sを見てのとおり東京より中山向きの脚質で、ここも前受けでひと踏ん張りしたい。
距離◎ スピード○ 底力◎ コース○

コガネノソラ
 マイネルマーティンの半妹で、ウインマリリンやウインマーレライの姪で、コラソンビートの叔母。母マイネヒメルはJRA4勝(芝1600〜1800)。ゴールドシップ×ロージズインメイはユーバーレーベン、ウインピクシス、マイネルラウレアなどよく走っている配合だ。機動力に富む牝系で、ヘイローのクロスらしい無駄のない脚捌きで、逃げ差し自在の脚質。クイーンSは機動力と自在性の勝利といえるが、今回は55キロと1F延長でどこまで頑張れるか。
距離○ スピード○ 底力○ コース◎

ステレンボッシュ

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競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

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