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【毎日王冠予想】多頭数でGI勝ち馬不在 波乱の結末も…

  • 2024年10月05日(土) 18時00分

最も“GIレベル”に近いローシャムパーク


 秋のビッグレースに直結する最重要なGII。だが、今年の毎日王冠は例年と異なり、GI勝ち馬(海外を含む)が1頭もいない組み合わせになった。グレード制が導入された1984年以降、実に初めてのケースだ。

 頭数がそろって波乱の危険(可能性)は否定できない。ただ、必ずしもハイレベルではないからこそ、GIで互角に戦えそうな馬の上昇度や充実に期待したい。

 5歳ローシャムパーク(父ハービンジャー)は、重馬場だったGI宝塚記念は5着でも、GI大阪杯2000mは58キロでクビ差の同タイムの2着。昨秋のGIIオールカマーではタイトルホルダーを差し切って勝っている。もっともGI級に近い力量を示している馬であることは間違いない。ロングスパートをかける自在性もあり、東京芝1800mは2戦2勝でもある。昨春は「むらさき賞(3勝クラス)」を1分45秒1(上がり33秒3)で差し切り勝ちしている。

 父ハービンジャーは期待ほどの大物を輩出していないところがある。今年の総合種牡馬ランキングも8位にとどまるが、ディアドラ(3代母ソニックレディ)、ノームコア(クロノジェネシスの半姉)、ナミュール(3代母キョウエイマーチ)、チェルヴィニア(母チェッキーノ、祖母ハッピーパス)、ペルシアンナイト(祖母ニキーヤ)など、名牝系の牝馬との組み合わせだと大きく変わる。

 ローシャムパークは3代母エアグルーヴ。巨大なファミリーに発展した一族の近年の活躍馬は、種牡馬となり一段と評価を上げたドゥラメンテ。ハービンジャーの秘める可能性を前面に出してくれそうな牝系だ。

 同じハービンジャー産駒のニシノスーベニアは、ノーザンダンサーなどを送った世界でもっとも著名な牝系。4代母はヘイローの半妹になる。状態の良さは光っている。

『京都大賞典』の主軸は、ようやくひ弱さが抜け、本格化気配を示す4歳馬サトノグランツ(父サトノダイヤモンド)。57キロは有利だ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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