1〜3番人気で2角7番手以下だった馬は[9-4-1-7]
秋華賞は京都内回りコースで行われるので、創設当初は「人気薄の前残り、人気馬の差し遅れ」を期待する穴党も多かった。ほかならぬ筆者もそのクチである。
京都は改修されたが内回りは極端に線形が変わってはいないので、2012年以降の「京都で行われた過去10回」を見てみよう。
隊列が落ち着くあたりということで2コーナーでの通過順別成績をみると、6番手以内にいた馬は[0-3-4-58]で勝っておらず、複勝回収率も34%と低い。さらにその中でも前半分にあたる3番手以内だと[0-2-0-33]で複勝回収率は11%だ。
実際には前にいた馬の多くが人気薄だったという事情もあるが、1番人気馬ではダノンファンタジーとアエロリット、2、3番人気ではファンディーナとレッツゴードンキが馬券の対象から外れている。1〜3番人気で2角3番手以内に行った馬で馬券に絡んだのはヴィルシーナだけ。6番手以内まで広げても昨年のハーパー(3着)が入るだけで、1〜3番人気馬であっても[0-1-1-7]といまひとつなことになっている。
逆に1〜3番人気で2角7番手以下だった馬は[9-4-1-7]で回収率は単勝171%・複勝111%。10番手以下でも[4-3-1-6]、13番手以下でも[2-2-0-4]と半分以上が馬券圏内に届いている。無理に差し遅れを期待するのは止めておいたほうがよい。
さらに、「京都で行われた過去10回」、10番人気以下で馬券に絡んだ馬は3頭しかいないのだが、その2コーナー以降の通過順は「10-11-11」(13年15番人気3着リラコサージュ)、「14-14-11」(19年10番人気3着シゲルピンクダイヤ)、「11-11-13」(20年10番人気2着マジックキャッスル)と3頭とも道中の通過順が2ケタだった。
ふだんの筆者は「馬券は前から、穴は前から」と主張する立場だが、京都に戻った秋華賞だけは自説を引っ込めざるをえない。