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【秋華賞予想】近10年で8頭が秋華賞馬に 優秀な成績誇るオークス組

  • 2024年10月12日(土) 18時00分

“二強”の甲乙と注目の穴馬


 十数年前までは新設された2000mの秋華賞は、桜花賞と深く関連した。1996年以降、桜花賞馬とオークス馬が対戦したこと計11回。先着回数は桜花賞馬の8勝3敗だった。

 ただし、最近10年間に三冠牝馬が3頭も出現し、エース級の牝馬のレベルは格段に上がっている。その結果、秋華賞では総合力が問われる。最近10年、秋華賞で3着以内に好走した桜花賞出走馬は合計15頭。一方、オークス出走馬は21頭。明らかにオークス組の方に好走例が多くなった。

 さらに最近10年、オークス出走馬から断然トップの8頭もの秋華賞勝ち馬が誕生している。その8頭のオークス成績は「1、4、1、3、1、2、2、1」着だった。

 今年、春の桜花賞とオークスの二冠両方に出走してきたのはクイーンズウォーク、ステレンボッシュ、チェルヴィニアの3頭だが、3頭を含めた桜花賞出走馬はわずか「4頭」。一方、オークス出走馬は「10頭」もいる。

 なかでも【3-3-0-0】のステレンボッシュ(父エピファネイア)は阪神JFを含めGI「2、1、2」着。オークス0秒1差の惜敗は道中で落鉄の少なからぬ不利があったとされる。 2400mのオークス馬チェルヴィニア(父ハービンジャー)も、ステレンボッシュと同じようにマイル戦も1800mもこなした総合力を示しているので甲乙つけがたいが、決して崩れない心身の総合力では、ステレンボッシュが一歩リードしている。

 外枠、水曜日の最終追い切りの動きもう一歩の判断が多く、ステレンボッシュの人気は少し下がっているが、当日まで3日もある。入念な調整で上向くはずだ。

 ビッグレースには不思議な記録がつきもので、1996年以降、オークス1着馬と、2着馬が改めて対戦したことは、力量断然トップの三冠馬がいた年を別にすると13回。先着の回数はオークス2着馬の8勝5敗。なぜか逆転のケースが多い。

 最近10年の秋華賞の連対馬20頭中、19頭までが5番人気以内の馬ばかり。牝馬戦がこんなに平穏なのも不思議だ。伏兵は早めに動いたオークスで5着健闘のランスオブクイーン。馬体、動きともに大幅良化のアドマイヤベル。反動はあるかもしれないが、前走が光るクリスマスパレード。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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