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【菊花賞予想】今年の有力馬は“一長一短” ダービー馬ダノンデサイルの不安要素は

  • 2024年10月18日(金) 18時00分

明確な長距離巧者不在 例年以上に難解極める


 今年の菊花賞はなかなか難しい。いかにも長距離巧者という馬がいないし、前走重賞好走馬も一長一短がある。

 ダービー馬ダノンデサイルは、エピファネイア産駒で距離延長もこなせるだろうし、鞍上は長距離名人。ただ日本ダービーからのぶっつけは昨年の2着といった例があるとはいえ、過去に該当例が少なく判断がつかない。水曜調教後の馬体重がだいぶ増えているのも気になるところで、皆さんはパドックまで待って判断したほうがよいだろう。

 メイショウタバルは本番に繋がりやすい神戸新聞杯に勝利。問題は菊花賞で逃げの手がどこまで通用するかだ。セイウンスカイのように劇的に成功した例もあるが、前走を勝ってある程度マークされる立場というのは難しい面もある。スタミナは、前走の内容を見る限り血統の字面以上にありそうだ。

 ショウナンラプンタはいわゆるトライアルホースの匂いもするが、神戸新聞杯3着以内というのは過去の例に照らすとチャンスがある。速い上がりも使える馬なので、なるべく中盤が緩んでほしいところだ。

 セントライト記念は神戸新聞杯よりは本番に繋がっていないレースだが、アーバンシックは皐月賞4着、コスモキュランダは皐月賞2着と春の結果では格上の立場。アーバンシックは母の父ハービンジャーで距離延長がプラスの可能性もあるし、コスモキュランダは陣営が距離延長に自信を見せている。コスモキュランダは捲りを打てる馬なので、戦術と展開がはまれば一発もある。

 今年難しいのは前走条件戦組の扱い。前走2勝クラス組は最近だと3着止まりかそれもないかというところだが、今年は前走3勝クラス組が2頭おり、ドゥレッツァの再現もありうる。

 ただヘデントールは枠がだいぶ外になってしまった。前半無理をせずに取れる位置を取って捲り上げるのがよさそうだ。

 シュバルツクーゲルは重賞で2回負けているのでそこまで人気にならないかもしれないが、3勝クラスで3、1着なら2勝クラス組を狙うよりよほど良いだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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