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【天皇賞(秋)予想】三冠牝馬の4歳時は堅そう

  • 2024年10月22日(火) 12時00分

リバティアイランドを軽視することは難しい


 天皇賞(秋)はジャスティンミラノが回避になったこともあり、リバティアイランドが人気になりそうだ。

 穴党にとっては困ることかもしれないが、三冠レースを制した牝馬が翌年の天皇賞(秋)に出走するというのは、好走が多いパターンである。

 秋華賞が創設された1996年の三冠レースを起点に見てみよう。

 桜花賞馬が翌年の天皇賞(秋)に出走したケースは、[2-2-1-1]。該当例のうちいちばん古いテイエムオーシャンが1番人気13着と大敗した以外は、馬券に絡んでいる。3着は13番人気だったダンスインザムード。同馬は3歳秋にも13番人気で2着している。

 オークス馬が翌年の天皇賞(秋)に出走したケースは、[3-1-0-2]。連対した4頭は1、1、1、2番人気。馬券に絡まなかった2頭は4番人気と10番人気で、いずれも天皇賞(秋)の前走で掲示板を外していた。

 秋華賞馬が翌年の天皇賞(秋)に出走したケースは、[1-2-1-3]で桜花賞やオークスよりは成績が良くない。ただ馬券の対象外になった3頭のうち2頭は該当馬の中で古い側からの2例(02年テイエムオーシャンと05年スイープトウショウ)。それ以降だと馬券の対象にならなかったのは15年5番人気4着のショウナンバンドラだけで、これは3着馬にハナ差の4着だった。

 最近になるほど「前年の牝馬三冠レース勝ち馬」は天皇賞(秋)で崩れなくなっており、三冠牝馬かつ前走海外GIで3着のリバティアイランドを軽視することは難しい。1996年以降の牝馬三冠レース勝ち馬が5歳時に天皇賞(秋)に出走したケースだと[1-1-1-4](同一馬を二重にはカウントせず)で信頼度は下がるのだが、4歳時は旬だ。

 穴党は無理に逆らうよりは、見つけた穴馬と軸2頭で3連複・3連単を買うという方向性のほうが良いかもしれない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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