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【AR共和国杯予想】異例の前走GI組不在 斤量増となるクロミナンスの評価は

  • 2024年11月01日(金) 18時00分

好走傾向に合致する馬が少ない一戦


 近年は上位人気馬が強いアルゼンチン共和国杯。ただし今年は前走GI組がいないという特殊事情がある。また、近年は前走から斤量減の馬が強いのだが、今回は斤量増組が多い。そういった点で結果が読めないレースになっている。

 クロミナンスは同じコースの目黒記念でタイム差無しの3着。500グラム斤量増になる点だけが引っかかるが、その他はポジティブな要素が多い。位置取り的にも無難なところで競馬ができる馬だし、今回も上位に食い込んでくる可能性は高い。

 サヴォーナは勝てないもののそれなりの着差には収まっている。斤量そのものはこなせるし、函館記念のように受けてたつ立場よりは、ほぼ互角の力関係の中で競うほうが得意そう。位置取りはある程度積極的にしたほうがよいと思う。

 セレシオンは新潟記念3番人気2着からの参戦。前走オープン特別-GIII組は前走時点で上位人気になっていた馬でないと苦しいが、その基準は満たす。前走GIII2着で斤量+1キロは積まれた印象だが、安定味を生かして距離を克服したいところだ。

 ショウナンバシットは前走オープン特別2番人気1着で前述の条件は満たす。あとは2連勝が札幌ゆえのものなのか、東京芝2500mでも通用するのか。東京芝2500mは距離の額面以上にスタミナが必要なので、菊花賞や阪神大賞典でもう少し好走していてほしかった気はする。

 マイネルウィルトスは昨年の2着馬。目黒記念は5着だったが、0.5キロ差が響いてくるとは思えないので、展開的なものが大きかったのではと思う。目黒記念はレースの上がりが33.8秒、勝ち馬の上がりが32.9秒というレース。一方で昨年のアルゼンチン共和国杯は35.2秒と34.2秒。前半-中盤が流れて上がりがかかれば再びこの馬の出番がある。

 タイセイフェリークは今回唯一の前走準オープン組。2着に負けてきたが、過去10年だと前走準オープンの3着馬からもここの馬券に絡んだ馬が2頭出ている。いわゆる「相手なりの競馬ができるタイプ」だし、距離もあったほうがよさそう。ハンデ重賞ならいきなり通用してもおかしくない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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