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【エリザベス女王杯など予想】先週は54万超えの大ホームラン 今週末の重賞のベストな調教適性は?

  • 2024年11月06日(水) 18時00分

秋華賞馬スタニングローズの仕上がりは…


 先月から予想バイブルでは「調教のミカタ」と題して、調教適性に関する内容についてのテキストを提供しています。先週は『将来有望調教〜美浦編〜』をお届け。京王杯2歳Sに唯一出走だった美Wの将来有望調教該当馬は4着でしたが、8頭出走した将来有望調教が上位8着までを独占。ウマい馬券では◎パンジャタワーで単勝、複勝を的中することができました。馬連、3連複も流しておけば、というところですが、ここは相手を絞ったので仕方ありません。

 そして、日曜日の京都最終では久しぶりの大ホームラン。京都芝1600m外回りに最適な最終追い切り、坂路で4F目最速ラップを重視しましたが、3連複フォーメーション2頭目に坂路のダブル最速に該当していた△ビップジーニーを入れて大正解でした。

 というわけで、エリザベス女王杯ももちろん調教適性重視。下記にその狙い方については記していますが、週末は雨の予報も出ているだけに、どちらのベストな調教適性を重視すべきなのか。それともどちらも必要になるのか。まだ天気予報も曖昧な感じですから、ちょっと悩んでみようと思います。

【武蔵野S/エンペラーワケア】

 ダート1600mは初めてになりますが、競走成績は本当に安定。脚質的にも大崩れが考えにくいタイプですが、それを支えるのが、丁寧な追い切りではないかと思います。決して追い切り本数を多くこなすタイプではありませんが、1週前追い切りでは速い時計をマークして、併せ馬を課す。前走は坂路4F50.9秒をマークして、古馬2勝クラスに追走先着していました。

 今回は1週前追い切りが坂路4F51.6秒。古馬2勝クラスを追走して先着しています。4F目が最速になる、きれいな加速ラップを踏むことができていますし、週末と週中の追い切りのリズムも抜群。最終追い切りもいつも通りの坂路で4F目最速ラップですから、調教内容から心配なところはありません。

調教Gメン研究所

エンペラーワケア(11月5日撮影)


【デイリー杯2歳S/ランフォーヴァウ】

 中2週の未勝利戦から中4週。中間は坂路での追い切りを中心にこなして、単走ばかりなので、そのあたりの負荷のかけ方がどうなのかなという印象はありました。デビュー戦、未勝利ともに1週前追い切りはCWでしたが、今回はこれも坂路。先週までの段階では調教から気になる存在というわけでもありませんでした。

 ただ、最終追い切り。過去2戦にはなかったCW。プリモカリーナを追走して、最後はきっちり先着する動き。時計は6F81.8秒をマークして、ラスト1Fが11.4秒。終いの鋭さはこれまでになかったもの。この動きなら、と期待したくなるものでした。

調教Gメン研究所

ランフォーヴァウ(11月5日撮影)


【福島記念/ドクタードリトル】

 前走京都大賞典を使った時も絶好調だと思っていましたが、さすがに3勝クラスを勝ったばかりでGII挑戦は荷が重かったかもしれません。2Fの距離延長も決してプラスではなかったでしょうから、それで6着ならよく走ったと評価すべきでしょう。

 今回は1週前追い切りが幸英明騎手が跨って、4F50.8秒の自己ベストを更新。ラストは13.0秒要していましたが、しっかりと負荷をかけたという意味では評価したい内容です。そして、最終追い切りは坂路で4F目12.3秒の最速ラップを踏んで、いつものパターン。あとは初めての福島を克服できれば。

調教Gメン研究所

ドクタードリトル(11月5日撮影)


【エリザベス女王杯/ホールネス】

 6戦4勝、2着1回3着1回ですべて馬券圏内という優秀な成績。ここで人気上位に推されるのはなんとなく分かりますし、3走前に重馬場で勝った実績はレース当日の天候次第で高く評価されることでしょう。レース間隔に関しても、今回の中2週は初めてですが、未勝利を勝った時が中3週なので、そこまで敬遠するものではありません。

 1週前追い切りは坂路。4F53.2秒、2F24.2秒、1F12.2秒と後半2Fが速い時計というのは、デビューした時よりも40キロ近く馬体重が増えて、パワーアップしたことによるところかもしれません。最終追い切りはここ4戦継続しているDコース芝馬場での追い切り。坂井瑠星騎手が跨っていましたが、3コーナーから入場して、5F75.9秒。軽い内容でしたが、動き自体はスピードとパワーのバランスが絶妙だったように思います。

調教Gメン研究所

ホールネス(11月6日撮影)


【エリザベス女王杯/スタニングローズ】

 秋華賞の勝利以降、馬券圏内の好走もなし。エリザベス女王杯は3歳時にチャレンジして14着という結果に終わっています。当時は追い切りの内容が軽く、予想でも軽視したことははっきりと覚えています。ちなみにエリザベス女王杯の最終追いが栗坂で2F25.2秒、1F12.1秒。これが24秒台、11秒台でなかったことが凡走理由のひとつではないかと思ったわけです。

 秋華賞は1週前追い切りも最終追い切りも24秒台、11秒台。ここ6戦はこれをクリアしたレースがありませんでした。1週前追い切りが2F24.5秒、1F11.6秒。それだけに最終追い切りも期待しましたが、2F時計は24秒台でしたが、1Fは12秒台。あくまで数字的なものとしては秋華賞に届かなかったので、客観的には最上位評価できませんが、動き自体は非常に良かったと思います。

調教Gメン研究所

スタニングローズ(11月5日撮影)


◆注目の新馬戦

・11/3 【エスタンシア】(1人/5着) 将来有望調教該当<3頭>

 1着、2着は将来有望調教の該当馬。単勝1.7倍に推されたこの馬が5着という結果に終わりましたが、一番外の枠だったこともあってか、あまりレースに参加した印象のないまま終わっています。追い切りでは半姉レシステンシアのように動けていたわけですから、一度レースを使って変わってくると思います。

◆開催おすすめの調教適性

<京都芝2200m>
◎最終追い切り坂路4F目最速ラップ
◎調教タイプ追い切り本数標準以上併用系統

 昨年は併用系統が1着から3着を占めていましたが、冒頭にも記した先週の稍重馬場の京都芝1600m外回りでは4F目最速ラップが1着から3着を占めています。距離は違いますが、雨の影響を受けた馬場になれば、こちらが有利になるかもしれません。ただ、良馬場で行われるようなら、昨年のパターンなのかもしれません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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