【エリザベス女王杯予想】近年リピーター多数 2年連続好走のライラックに注目
血統背景に不足なし
エリザベス女王杯には、最近10年間に2回以上3着以内に快走したリピーターが7頭いる。惜しいあと一歩の4着馬までなら9頭にも達する。理由のひとつは、中距離とも長距離ともいえる難しい距離だからだろう。
今年も挑戦するライラック(父オルフェーヴル)は2022年の2着同着馬、かつ、2023年の4着馬。もう1頭は昨年3着の4歳馬ハーパー(父ハーツクライ)。この2頭は軽視できない。リピーターの仲間入りの資格がある。
とくにライラックの記録は、2022年は阪神で0秒3差。2023年は京都での0秒3差。コースを問わない。この距離2200mはベストにも近いからだ。ひと叩きしてこのGIに出走は昨年と同じスケジュール。昨年の直前の府中牝馬S3着は、1分46秒2。今年は13着だが、1分45秒7。ペースや芝状態が異なるので能力減ではない。
父オルフェーヴルは2019、2020年に連覇したラッキーライラックと同じ。母の父キングカメハメハは、このエリザベス女王杯を「3、3着」のアパパネ、「9、3着」のディアデラマドレの父であり、母の父となってからは女王杯「1、3着」のモズカッチャン、2021年3着クラヴェルの血統に登場した。このGI向きの血統背景に不足はない。
ライラックの日本での牝系の起点は輸入牝馬スカーレットインク(USA産。その父は58戦18勝のタフな種牡馬クリムズンサタン)。この牝馬の直仔スカーレットブーケは2400m当時のエリザベス女王杯を3着に好走し、その産駒ダイワスカーレットは2007年のエリザベス女王杯を勝っている。その時の2着馬は前年の覇者で、2018年の三冠牝馬となるアーモンドアイの母フサイチパンドラだった。ファミリーにもエリザベス女王杯との結びつきがある。
ハーパーも、父ハーツクライは2018年の勝ち馬リスグラシュー、連続2着ヌーヴォレコルトなどエリザベス女王杯の好走馬を送っているので軽視できないが、人気薄のライラックを買いたい。断然の人気馬レガレイラ以外とは、大きな差はないはずだ。穴馬には、R.ムーア騎手騎乗のわりに人気がないサリエラ(昨年0秒3差6着)を加えたい。