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【マイルCS予想】牝馬が複数絡んだ例は?

  • 2024年11月12日(火) 12時00分

ブレイディヴェーグとナミュールの不安要素


 今年のマイルCSには4頭の牝馬が登録されており、ブレイディヴェーグとナミュールは上位人気に推される存在だ。この2頭で1、2番人気の可能性もある。コムストックロードはさすがに苦しいかもしれないが、フィアスプライドはヴィクトリアマイル2着馬だから侮れない存在である。

 マイルというのは一時期牝馬の活躍も多かったカテゴリだが、マイルCSで牝馬が複数馬券に絡んだことが過去に何回あったかというと…これが1回のみである。しかもかなり古い例で、1990年の話だ。1着パッシングショット、3着サマンサトウショウの2頭で、10番人気と11番人気という人気薄だった。

 ただ、上位人気になるレベルの牝馬が複数いた年が無いのなら、「牝馬が複数絡んだ例が少ない」ということもやむをえない。そのあたりはどうだろうか。

 調べてみると、5番人気以内に牝馬が2頭いたことは9回。3頭いたことが1回(1987年)で、複数ということだと計10回だった。
 
 3番人気以内に牝馬が複数いたことは2回のみ。1993年は1番人気シンコウラブリイが勝ったが、2番人気ニシノフラワーが13着。もうひとつは1986年で、2番人気メジロディッシュが5着、3番人気ダイナシュガーが6着だった。

「3番人気以内」のほうは例が古すぎるし少なすぎるが、「5番人気以内」のほうは10例あるなら一度や二度は複数が馬券に絡んでもよかったような気がする。

 考えてみると今年もナミュールは牡馬相手の好走があるが休み明け、ブレイディヴェーグは重賞については牝馬戦しか走っていないうえに距離短縮の初距離である。どちらも消すのは怖い馬だが、安易に人気順に買うのではなく、どちらか片方を軽視するとか、牡馬を軸にして牝馬は1頭のみ絡む買い目にするとか、そういう考え方もあってよいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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