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スーパー銭湯で“レジェンド”と遭遇!?「見たことがある人が入ってきたなぁと思ったら…(笑)」

  • 2024年11月12日(火) 18時01分
太論

▲「ふたりで温泉に浸かりながら、久々にいろいろ語り合いましたわ」(撮影:稲葉訓也)


約25年ぶりとなる4日間開催を乗り切った小牧騎手。小牧騎手の師匠であり、現在は馬主である曾和直榮氏の所有馬で初勝利を決めるなど、見せ場十分の4日間でした。

そして、土曜日には加矢太騎手の応援で京都競馬場へ。久しぶりにJRAの競馬場を訪れ、「寂しいというか、何とも言えない気持ちになった」と胸の内を明かしてくれました。また、日曜日には、最近お気に入りのスーパー銭湯に出掛けたという小牧騎手。そこで偶然出会った“ある人物”とは!?

(取材・構成=不破由妃子)

怒涛の4日間開催が終了! 師弟コンビでの初勝利にスタート直後の落馬も!?


──11月4日からの4日間開催、お疲れさまでした。

小牧 疲れたねぇ。4日間開催なんて、JRAに移籍する前に乗って以来やから、25年ぶりくらいちゃう? 最終日には落ちるし。

──7日の2Rの2歳戦で落馬がありましたね。スタート直後に馬(ビッグリヴァーサル)が躓いて。

小牧 うん。馬も人間も全然大丈夫やったけどね。

──落ちないように、しばらく馬の上で踏ん張っていたのが功を奏した?

小牧 いや、ひっくり返らずに済んだから、鞍の上に2、3秒乗っていたっていうだけ。そのあと足から落ちたから、どこもケガをせずに済んだわ。弟の毅の厩舎の馬やし、まともに走っていたら楽勝まであり得たのにね。もったいないことをしたわ。また次やね。

──オーナーは、小牧さんとのタッグでお馴染みの伊藤永二郎さん(ガンバルフトシやヤルキゲンキフトシなど)。残念ながらJRAでは勝利を挙げられませんでしたが、園田では9月27日に伊藤オーナーとの念願の初勝利を決めて。ビッグリヴァーサルは、そのときの馬ですよね?

小牧 そうそう。勝って当たり前の馬やと思っていたし、実際、楽勝やったわ。伊藤さんとは記念すべき初勝利やったけど、伊藤さん、競馬場にきてなかった(苦笑)。

──勝ち祝いもしていない?

小牧 うん。移籍して以降、伊藤さんも僕も忙しくて、なかなか会う機会がないねん。まぁ次もチャンスがある馬やし、そのうちゆっくりお祝いしますわ。

──4日の4Rで勝ったアルフェニンは、小牧さんの師匠である曾和直榮元調教師の所有馬で。師弟コンビでの勝利も初では?

小牧 そうやねん。アルフェニンはなかなか結果が出ていなかった馬やけど、「やっぱり走るだろう」と言って、曾和先生も喜んでくれてね。一緒に写真も撮れたし、よかったわ。4日はJBCの前に園田でもイベントがあって、熊ちゃん(熊沢重文元騎手)がゲストで来ていてね。熊ちゃんの目の前で勝つことができたのもよかったです。

──乗り替わって一発回答。さすがの騎乗でした。さすがといえば、5日の新馬戦も(ツキムスビ)。ポツンからの直線一気が決まりましたね。

小牧 あれは上手いこと勝ったねぇ。けっこうメンバーも強くてね。それほど自信はなかったんやけど、最後はいい脚やった。最初のコーナーでムチを入れたくらい全然ついて行けなくて、1周追いっぱなしだったからしんどかったけど(苦笑)。あのレースひとつを取っても、やっぱり体力との勝負やなと思った。

──調教にレースと、日々体力との闘いですね。

小牧 ホンマやで。そういえば先週の土曜日、園田に移籍してから初めて京都競馬場に行ったわ。加矢太の重賞(京都ジャンプS・アサクサゲンキ2着)を見にね。何十年ぶりかにスタンドに入って、パドックも見て。何レースだったか、馬場入りのときに川須が見えてね。「こら、カワスー!」って野次を飛ばしたら、周りのファンが一斉に僕のほうを見て、一瞬で気づかれてしまった。だから、それ以降は場内に入りました(苦笑)。やっと家族章ができて、検量所と調整ルーム以外は入れるようになったから。結果は残念やったけどね。

──久々にスタンドから中央競馬を見て、思うところはありましたか?

小牧 やっぱり規模がデカいね、JRAは。馬場がデカい。園田には園田の良さがあるけど、改めて規模の違いを痛感したわ。当たり前やけど、調整ルームも入られへんしね。なんせ部外者やから(苦笑)。寂しかったというか、ちょっと何とも言えん気持ちになったわ。

──さて、エリザベス女王杯ですが、小牧さんの本命はレガレイラ。残念ながら5着でしたが、大スポの予想記事で考えられるシーンとして、「よく伸びたけど、前の馬を捕まえ切れずに5着といった結末もあり得る」と書いていらして。見事に着順まで言い当てた(笑)。

小牧 プロの予想家になろうかな(笑)。やっぱりあの馬、乗りづらいんやね。外れるパターンとして、思った通りになったわ。

──小牧さんから見ると、あの直線の動きはもうどうしようもない?

小牧 どうしようもないでしょ。狭いところに入ったし、一瞬の判断やからね。むっちゃ狭かったで、あれ。

──道中は川田さんに完全に蓋をされていて、外に出す隙がほとんどなかった。

小牧 川田将雅は、よう周りを見てるね。蓋をしながらもきっちり2着にきたし。予想のコラムにも書いたけど、スタニングローズからの馬連は買ってた。でも、2着のあの馬は買えんかったなぁ…。そういえば、エリザベス女王杯は安藤(勝己)さんが解説してたでしょ? 僕、あの日の午前中、お気に入りのスーパー銭湯に行ったんやけど、見たことがある人が入ってきたなぁと思ったら、安藤さんやった(笑)。

──すごい偶然!

小牧 安藤さんがそのスーパー銭湯によく行っているのは知っていたんやけど、まさか偶然会うとはね。ふたりで温泉に浸かりながら、久々にいろいろ語り合いましたわ。

(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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