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【マイルCS・東スポ杯2歳S予想】調教適性がやはり重要なポイント 有力馬の追い切りをジャッジ!

  • 2024年11月13日(水) 18時00分

連覇を狙うナミュールは?


 先週の予想バイブル「調教のミカタ」でお伝えしたのが、将来有望調教の栗東編。デイリー杯2歳Sは1番人気だったとはいえ、栗東坂路の将来有望調教に該当していたランフォーヴァウが見事1着。無事に重賞勝ちを積み重ねてくれました。そして、調教のミカタ内で触れた福島2歳Sは美Wの将来有望調教該当馬だったポッドベイダーが勝利。4着まで将来有望調教が独占しており、やっぱりOP、重賞で頼りになる調教適性です。ということで、今週の東京スポーツ杯2歳Sも当然、将来有望調教の該当馬に注目です。

 マイルCSはおすすめ調教適性に記したように、最終追い切りが坂路なのか、トラックWなのか。先週のデイリー杯2歳SはWの勝利でしたが、将来有望調教に該当していた分、1/2馬身先着したと考えると、栗東坂路で4F目最速ラップに該当していたドラゴンブーストも互角だったと考えるべきかも知れません。それこそ、今はくもりマークになっている週末の天気次第のような気がします。

【東スポ杯2歳S/クロワデュノール】

 デビュー戦はCWの将来有望調教に該当して勝利。勝ちっぷり、勝ち時計も素晴らしかったことから、1戦1勝でもその評価は現2歳世代においてトップクラスだと思います。そこからレース間隔があくので、これがマイナスなのかプラスなのか。この判定が難しいところになります。

 最終追い切りは北村友一騎手が跨って、CWでの併せ馬。向正面では少し差があって、それを徐々に詰めていく形だったので、道中はダラッと脚を使った感じ。最後の直線ではきっちり前を交わして、ラスト1Fも11.3秒をマークしています。ただ、キャリア1戦ですし、前半から中盤にかけて、もう少し締まった走りができていればという感じ。重賞のペースになって少し不安は感じる最終追いではありました。

調教Gメン研究所

少し不安は感じる最終追いだったクロワデュノール(11月12日撮影)


【東スポ杯2歳S/サトノシャイニング】

 デビュー戦は将来有望調教に該当せず、追い切り本数も決して多くない状態での勝利。調教内容としては、簡単に新馬勝ちできるような感じではありませんでしたが、それで結果を出すのですから、ポテンシャルの高さは間違いないのでしょう。

 今回は1週前追い切りがCWで古馬2勝クラスを追走して楽々と交わしていく先着の内容。最終追い切りは坂路で4F52.9秒、2F24.2秒、1F11.8秒。CWでも坂路でも素晴らしい時計をマークしていて、これなら2戦目が重賞でも怯むことのない追い切り内容といってよいでしょう。

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素晴らしい時計をマークしているサトノシャイニング(写真奥、11月7日撮影)


【マイルCS/ナミュール】

 昨年の覇者。レース間隔の詰まるローテーションでも、坂路4F時計をこれまでとは違う形に調整しながら、しっかり結果を出しました。今年のヴィクトリアマイルは中5週でたった2本しか追い切りを消化しなかったことが影響したのではないかと考えています。

 そういった意味では今回の休み明けは追い切り本数をきっちり6本消化。時計に関しては、4F54.9秒の10月30日の坂路が一番速くて、最終追い切りも4F56.6秒。終いはしっかりと動くことができていましたから、状態に関しては好走できる状況だと思います。

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好走が期待できる状態のナミュール(11月12日撮影)


【マイルCS/ソウルラッシュ】

 マイルCSは2022年4着、2023年2着。2022年は馬券圏外でしたが、3着とはハナ差でしたし、この馬なりに走ることができたのかなという感じ。マイルならいつかGIを勝てるはず、そんな競馬を続けていると思いますし、今年は昨年までに比べて、ワンランク上の走りができているという印象があります。

 1週前追い切りのCWでは古馬OPウェルカムニュースを追走して、大差で先着して、6F81.4秒をマーク。ラスト1Fは10.8秒の伸びを見せており、完璧な動きでした。前走富士Sでは変則開催翌週の土曜日がレースだったこともあり、レース当該週の追い切りが軽め。その分なのか、今回は調教内容がやけに強い負荷となっていて、これがうまくフィットすれば、当然GIを勝てるチャンスということになりそうです。

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ワンランク上の走りができている印象のソウルラッシュ(11月12日撮影)


【マイルCS/セリフォス】

 マイルCSは2022年1着、2023年8着。誰が見ても分かる違いはローテーション。富士Sを叩いた2022年に対して、2023年は安田記念以来。好走時のパターンを重視するのであれば、やっぱり富士Sを使った方がよいだろうと思っていました。

 そうなると、あとは2022年と同じ調教パターンになるのかと注目していました。しかし、1週前追い切りがCWで6F79.5秒という速い時計は2022年の1週前追い、CW6F87.5秒とはかなり違います。1週前追いで6F80秒を切る時計はマイラーズC2着の時と同じ。そして、最終追い切りがCWで半マイルからというパターンは朝日杯FS2着時と同じになりますので、最近とはちょっとパターンを変えてきたことが良い方に出るような気がします。

調教Gメン研究所

調整パターンを変えてきたセリフォス(11月13日撮影)


◆注目の新馬戦

・11/10 【ジューンノールック】(5人/8着) 将来有望調教該当<4頭>

 1着は将来有望調教該当馬でしたが、この馬は4頭の中では最も悪い着順でした。栗東坂路とCWの将来有望ダブルだっただけに謎の敗戦ですが、ひと叩きして変わってくることを期待します。

◆開催おすすめの調教適性

<京都芝1600m外>
◎最終追い切り坂路4F目最速ラップ
◎最終追い切りトラックWラスト2F12.0秒以下
○調教タイプ追い切り本数標準以上併用系統

 6回2日目の京都芝1600m外回りは最終追いが栗東坂路で4F目最速ラップの単勝137.9倍が1着。2着、3着にもこの最終追いが入って、3連複は3936.2倍。調教適性予想で波乱を狙うならこれが絶対におすすめです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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