【ジャパンC予想】欧州G1馬が3頭参戦 外国馬の低評価は禁物
ドウデュースの爆発力が生きるか
久しぶりに欧州のG1馬が3頭も参戦。チャンピオンシップらしい「ジャパンC」になった。有力馬の人気も変動しながら割れている。
5歳ドウデュース(父ハーツクライ)は 同じ東京2400mの日本ダービーをレースレコード2分21秒9で制している。前走の天皇賞(秋)の1分57秒3はスローペース(前後半1000m59秒9-57秒4)なので史上7位タイだが、上がり3ハロンを連続10秒台(推定)で32秒5は、レース史上最速だった。安定した成績を残してきたチャンピオンではないが、武豊騎手とコンビの東京コースは3戦3勝。フルに直線での爆発力を生かし切っている。
ハーツクライ産駒ではあるが、体型やファミリーの血統背景から、必ずしも長距離型とはいえないので、スローの流れで最後に爆発力の勝負になるのが理想。今回のメンバーには、2023年に前半1000m通過57秒6で飛ばしたパンサラッサのような快速の先行馬は不在。伏兵が果敢に行くとしても、天皇賞(秋)と同じようなスローで流れる公算大。ドウデュースの爆発力が生きる展開が望める。
4歳秋に有馬記念を制し、完成された5歳時の父ハーツクライ「ドバイのG1を完勝。英G1キングジョージVI世&クイーンエリザベスSを1馬身差の3着惜敗」と同じように、もう簡単には崩れないチャンピオンに完成されている。絶好調と思えた天皇賞(秋)と体調にまったく変化はない。少なくとも昨年4着だったジャパンC時より心身ともに充実している。
日本馬での強敵は、ジャスティンパレス、チェルヴィニア。穴馬はようやく完成期に近づきつつあるソールオリエンス。
外国馬の日本の芝適性は難しいが、オーギュストロダン(父ディープインパクト)は、望みの良馬場だけに評価下げ禁物。素晴らしい馬体と動きを見せている。ちょっと無理筋の穴馬ファンタスティックムーン(独)は、1995年のジャパンCを人気薄で快勝したランドと同じドイツ産馬。ランドの父はアカテナンゴ、その父はズルムー。馬力型ではなく独ダービー、バーデン大賞の切れ味が真価のファンタスティックムーンは、ドイツの名種牡馬ズルムー(5×5)のクロスを秘めている。