4つの仮説から考える
今年のチャンピオンズCの予想をする上で避けられないのが、JBCクラシック勝ち馬ウィルソンテソーロをどう扱うかである。
ご存知の通り、JBCクラシックとチャンピオンズC、あるいは旧ジャパンカップダートを連続して好走した馬は少ない。JBCクラシック(京都施行の2018年を含む)を勝った馬が次走でチャンピオンズC、ジャパンカップダートに出走したケースは通算で[1-4-3-10]。連勝した馬は2007年のヴァーミリアンしかいない。
なぜそのようになるのか。仮説を考えるなら「レース間隔」「中央と地方のダートの違い」「コース形態の違い」「たまたま」といったところが思い浮かぶが、まずレース間隔については、両レースの日数が開いているときのほうがむしろ走れていない。ダートの違いは、チャンピオンズCで凡走した馬も他の中央戦では好走しているので原因として考えづらい。コース形態は、持ち回りのJBCがさまざまなコースで行われているので原因として指摘しづらい。
唯一考えられるのは、有力馬が限られるので乱ペースにはならないJBCクラシックと、当たり前だが中央馬だけで争われるチャンピオンズCの違いだ。2100mのジャパンカップダート時代はJBCクラシック勝ち馬が[1-2-0-2]の複勝率60.0%だったのに対し1800mのジャパンカップダート・チャンピオンズCでは[0-2-3-8]の複勝率38.5%。1800m化後に両レースのテイストがより異なるものになったということも考えられる。
これとて根拠のあるものではないが、一応「たまたま」で済ませるのではなく、買い目の組み立て時には気にしておこうと思う。