キャリアや前走成績から考える
今年は京都競馬場で行われる阪神ジュベナイルフィリーズ。コースが異なることによる影響があるのか、注目される。
しかし過去にデータの蓄積が無いものは語りようがないので、まずは阪神に外回りができて以降の話を進めよう。
2006年以降のレースを見ていて思うのは、距離延長組が厳しくなったということ。距離短縮組や前走1600m組が複勝率22%台なのに対し、距離延長組は11.6%しかない。
ちなみに牝馬限定になった1991年以降05年までは、距離短縮組22.2%、前走1600m組26.7%、距離延長組17.7%でいまほどの差はなかった。
直線平坦の京都に替わることで前走1400m組を中心とする距離延長組が踏ん張れるか…はやってみないと分からないのだが、それ以前に一定の条件をかければ、距離延長組は阪神でもそれなりに走れてきた。
距離延長組と括った場合に成績が伸びないのは、レース数を消化しているのに結果が出ていない馬や、ファンタジーSの大敗組も出てきてしまうことがひとつの原因である。
阪神JFで奮わないキャリア4戦以上の馬、前走4着以下の馬を除き、さらに距離延長組に限っては前走リステッド以下の馬が[1-0-0-37]なのでこれらを除いてみる。要するに「キャリア3戦以下、前走3着以内、前走重賞」を条件にすると、過去10年の該当馬は[2-1-3-11]で複勝率35.3%。これは軸にしたいとまでは言えないが、シルシの検討対象として無視できないレベルではある。
しかも今年はファンタジーSの2、3着馬はキャリア4戦以上なので、検討対象はダンツエランのみ。例年だと直線平坦を3戦したあと阪神は不安になるところだが、京都を利しての好走は可能と見ている。