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【阪神JF予想】距離延長組を嫌い過ぎないよう注意

  • 2024年12月03日(火) 12時00分

キャリアや前走成績から考える


 今年は京都競馬場で行われる阪神ジュベナイルフィリーズ。コースが異なることによる影響があるのか、注目される。

 しかし過去にデータの蓄積が無いものは語りようがないので、まずは阪神に外回りができて以降の話を進めよう。

 2006年以降のレースを見ていて思うのは、距離延長組が厳しくなったということ。距離短縮組や前走1600m組が複勝率22%台なのに対し、距離延長組は11.6%しかない。

 ちなみに牝馬限定になった1991年以降05年までは、距離短縮組22.2%、前走1600m組26.7%、距離延長組17.7%でいまほどの差はなかった。

 直線平坦の京都に替わることで前走1400m組を中心とする距離延長組が踏ん張れるか…はやってみないと分からないのだが、それ以前に一定の条件をかければ、距離延長組は阪神でもそれなりに走れてきた。

 距離延長組と括った場合に成績が伸びないのは、レース数を消化しているのに結果が出ていない馬や、ファンタジーSの大敗組も出てきてしまうことがひとつの原因である。

 阪神JFで奮わないキャリア4戦以上の馬、前走4着以下の馬を除き、さらに距離延長組に限っては前走リステッド以下の馬が[1-0-0-37]なのでこれらを除いてみる。要するに「キャリア3戦以下、前走3着以内、前走重賞」を条件にすると、過去10年の該当馬は[2-1-3-11]で複勝率35.3%。これは軸にしたいとまでは言えないが、シルシの検討対象として無視できないレベルではある。

 しかも今年はファンタジーSの2、3着馬はキャリア4戦以上なので、検討対象はダンツエランのみ。例年だと直線平坦を3戦したあと阪神は不安になるところだが、京都を利しての好走は可能と見ている。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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