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【阪神JF予想】人気割れで混戦ムード 外国馬メイデイレディの評価は

  • 2024年12月06日(金) 18時00分

例年と異なる開催場でブラウンラチェットに追い風


 今年の阪神ジュベナイルフィリーズはある程度人気割れしそう。外国馬の参戦もあり、予想を組み立てる楽しさが例年以上に感じられる。

 人気はブラウンラチェットだろうか。2戦2勝という戦績や血統、速い上がりを使える点など、いまのトレンドを満たしている印象のある馬だ。今年阪神でなく京都で行われる点も、もし前で競馬をするならプラスに働きそうである。

 テリオスララも京都であることがプラスになりそうな馬。ハナへ行ければ直線平坦を生かして粘れる可能性がある。ただここまで8、7、6頭と少ない頭数の競馬しかしていないので、多頭数競馬への対応は課題になる。

 ショウナンザナドゥはアルテミスS3着だったが、33.2秒の上がりを使って届かなかったのだから仕方ない面がある。位置を取るという選択肢もあるし、自身の位置と展開が噛みあえば前走と違う結果も出せるだろう。

 コートアリシアンは新潟2歳S以来。レース間隔が空いたことと初の右回りが課題だが、差しタイプの中では有力に見える1頭だ。馬場が外差し傾向になってきたときには特に注目したい。

 ミストレスはアルテミスS1・3着馬が人気になりそうな一方で2着馬なのにそれより人気が下というのは、馬券的には妙味がある。ただ、ハナ志向だとすれば他馬と脚質がバッティングする可能性がある。初手だけは強気に行ったほうが結果に繋がりそうだ。

 ランフォーヴァウはデビュー戦の印象が悪いのか、デイリー杯2歳Sを勝ってきてもあまり人気にならない手応え。しかし前が止まる展開なら上位争いをしそうだし、配当妙味はあるのでヒモには入れておきたい。

 ファンタジーS組は当時大波乱だったことで今回は評価されていないようだが、ダンツエランには好走の可能性を見ておきたい。キャリア3戦で差しもできるし、1600mもマイナスではない。

 注目の外国調教馬メイデイレディは、右回りに加え、ワンターンで直線の長い1600mという点がちょっと心配ではある。スタートも速い馬ではない。能力の絶対値は確かだが、これまでしてきた競馬と全く違う競馬に対応できるか。馬券上の評価はオッズ次第だが、個人的には上位人気になるようならいっそ無印も考えている。ただ、来日馬が増えるように好走してほしいという思いもあり、複雑なところだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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